他馬よりはチャカついているのだが、弥生賞のことを思えば相当落ち着いていた。道中は中段も、3角から一気にマクッて、坂下ではもうダイタクリーヴァと一騎討ち。武豊騎手が記念撮影の際に指を一本だけ立てていたのは、余程ダービーへの手応えを感じたのだろう。3本目が立つかは微妙だが、9割の確率で指は2本立つと思わせる、それくらい強かった。
この枠で好位での競馬。内目の馬場の悪さを考えるとよく頑張ったのかも知れないし、勝ち馬との通った位置の差を考えると物足りない気もする。一つだけ言えることは東京での対エアシャカール逆転はどうやっても無理ということ。
道中最後方。直線向いてもまだ一番後ろ。文字通り直線だけの競馬でここまで押し上げてきたが、直線だけの競馬ということは中山の直線は300Mすらない訳で、実は東京の500Mだと仕掛け処が難しい。
馬場のいいところを選ぼうとして走っていた。馬群の外に出すシーンが一度としてなかっただけに、それが成功したのかどうかは微妙だが、そういう理由で道中は小脚を使わされたのは事実で、東京で見直したい一頭。
エアシャカールのマクリについていけない辺りに力差を感じるが、諦めずに最後まで走っていたのは好感。
どうも中山だとイマイチ落ち着きに欠ける。レースも向正面で引っ掛かってしまった。中山よりは滞在馬房の環境のいい東京で見直す手もあるが、長距離輸送に難があるようだとまた同じ結果も。
ダイタクリーヴァが内枠で早目の仕掛けになっただけに、逃げ馬は辛いところ。距離の不安も囁かれていたが、まだ判断を下し辛い。
大物感溢れる馬体。将来的には走ってくるだろうが、現状は力不足の一言に尽きる。
馬体減。それでも大負けしてないだけに、馬体回復でもう一度。
早く言えば、3、4角インに潜り込んだこと、デキが良かったこと、そして上がりが掛かったのが勝因。この馬の勝った朝日杯3歳Sの上がり3Fが39秒台だったことは当時話題になったが、その意味ではこの馬らしいと言えよう。
今日は実に強い内容だった。脚の使い処の難しい馬という印象で、だから中山に向くのだが、4角から徐々に外を回って進出、坂でもうひと伸びと今日はいい脚を長く使っている。馬が勝負を最後まで諦めなかったのも強調しておきたい。勝ち馬にはインをスクわれたが、こういう競馬が板に付くと、人気の際の信頼性が高くなる。
道中勝ち馬より前にいた筈が、勝ち馬がスッと4角インから伸びようかという場面で置かれてしまった。もちろん、バテた訳ではなく、馬が気を抜いてしまったのだが、勝負に掛かった場面だけにもったいなかった。とはいえ、ズブさを見せる馬に乗せたら天下一品の安藤勝己騎手が乗っていたのは、偶然か陣営がそこまで読んでいたのか分からないが、幸いでそこから勝ち馬の後を連れて伸びてはいるのだが。
ほぼ、仕上がった。レース自体はいつもの競馬で休み明けか阪神コースの坂がよくないのか、最後失速の形なのだが、武豊騎手と安藤勝騎手の競馬に対する違いが見えた気がする。通常、中央で競馬をする際、両者が騎乗する馬の能力は武騎手の方が上だ。というより、武騎手が騎乗する馬はかなりのケースでメンバー中最強である。今日に関しては順調であったとしても最強かどうかは微妙だが、少なくとも能力的に5本の指には入っただろう。そのことを両者はよく認識していて、安藤騎手はいかにその能力差を誤魔化そうかと考えている。逆に武騎手は騎乗馬が最強だという自負があって、馬の能力を素直に引き出そうとする。また、安藤騎手に騎乗を依頼する際は、馬が状態のよくなかった場合も含めて騎手も全力投球である。これを今日のケースで当てはめてみると、武騎手はいつも通り大外を回ったが、実は勝てないことを知っていて大外を回ったと考えられる。たまたま、タイキブライドルがいて併せ馬に一瞬なり掛けたので、あわやのシーンまで押し上げてきたが、まともなら掲示板もなかっただろう。では安藤騎手だったらどうしただろう。おそらく、大外枠でもインを突いたのではないだろうか?そう、それは自分への騎乗依頼は勝つことを目的としていることを認識しているからである。さらに言えば、次に騎乗依頼される見込みはない。だから、トライアル的乗り方もしない。今日の武騎手は完全に脚を計ったような乗り方だった。それは当たり前だが自分が次も乗る馬だからである。このようにして考えてみると、馬券戦略上、武騎手の有力馬の中には、来ない筈の馬が混ざっているケースが結構あるのかもしれない。また、アドマイヤカイザーの次走は狙い目ということになり、エイシンルバーンの次走は消しということも言えるのではないだろうか?
ここまで、急激に絞ると中身が怪しいが、一応見た目にはよくなっていた。このハイペースでも、単騎だと話は違ったかも知れないが、2番手ではここらが限界なのだろう。しかし、こういうケースは反動を気遣うのだが...。
いつもよく見せていても微妙に善し悪しがあって、見た目に判るのだが、今日ははっきり言って普通のデキ。58kgでダイワカーリアンに突かれる展開。むしろ、よく頑張っていて、今季のキャンペーンには頭が下がる思い。
仕上がり良好。全くガツンとくるシーンが無かったことから考えて、道悪はよくないよう。
馬は太いが、昨シーズンのことを思えば立ち直ってきた印象。今日は阪神コースに道悪で59kgこの馬に不利な条件が全て揃っていた。それでも意外に抵抗していたので、次走狙い目。
デキ絶好。戦前からの作戦だったのか、今日は中団からの競馬。この後京王杯スプリングカップということだが、東京で直線一気が出来るだけの末脚の持続性がこの馬にはない。今日は予行演習である程度ついていったのかも。
止め絵はよく見えるが、後肢の送りが硬い。好走時が馬群の外での競馬だったので被されるのを嫌ったという意見もあるのだが、今日は二走目の反動ということで片付けていいのでは。
−16kgで絞ってきた。結構前にいたが、結果的にペースがスロー、それで随分楽も出来た。頭の高い走法でいい脚はちょっとしかないので、G前1F地点で抜けきれたのがよかった。ただ、その意味でオークスは距離より東京の直線に疑問が残る。距離が伸びた方がスローになる分、競馬はやりやすいだろうが、なし崩しに脚を使わされる東京マイルならまず自滅。
後方から行くのだろうと思ってノーマークにしたが、多少行きたがったのか好位からの競馬になった。これはこれで結果オーライだったが、その分4角の反応がちょっと悪かった。(休み明けの分もあるだろう。)そこをチアズグレイスに出し抜けを食らわされ、もともと一瞬の脚を持たないだけに届かなかった。ただ、こういう馬が東京向きなのは間違いない。
ハイペースと読んだのか大事に乗り過ぎてしまった。これも一瞬の決め手を持たないだけに、こういう展開では届かない。それでもここまでだから力は見せた。
阪神マイルの外枠で出遅れると位置取りが後ろになってしまう。もちろん、瞬発力のあるタイプならそれでも問題ないが、Alyder系リンドシェーバー産駒で決め手がないだけに自力で動かないと勝ち目はない。もっと強引でもよかった。
アネモネステークスの疲れが残っていたのか馬体減で最後止まったが、4角の脚は中々のモノ。馬体回復で要注意。
現状、芝の良馬場では能力不足。
どうしたことか、ついて行けない。オークスでペースが遅くなって、もう一度。
出遅れ。
イレ込みを案じていたが落ち着いていた。ゲートをフワっと出して、折り合いにだけ気をつけての競馬。4角、一瞬捌き損ねそうなシーンもあったが、うまく捌けさえすれば、瞬発力が違う。この伸びなら東京で更に。
絞れて良化。馬任せの結果が道中離れた最後方。3、4角中間辺りから追い通しなのだが、いい脚を長く使っている。こういう馬が東京向き。
人気薄だったのだが、好位で大名マーク。4角抜群の手応えで抜け出すも、首の使い方が下手でいい脚が一瞬しかない。その分の3着。その意味で東京コースに疑問。
まだ絞れそう。前走、いい脚が一瞬しかないと述べたが、それすらなかった。直線、外にヨレたのもあったかも知れないが、もっと矯めていかないと。
馬体にハリがない。中段のインからなだれ込んだだけ。中山向きの決め手がないのを差し引いても、共同通信杯4歳ステークスがメンバーに恵まれていたことは明らかで、叩いて良化しても、ここでは通用しない。
「道中、他馬とぶつかって怒ってしまい、掛かり気味になってしまった。
(河野調教師・週刊競馬ブック)」
前肢の勝った体型でいかにもダート向き。芝をこなせるかどうかすら微妙なのに、初芝で馬が戸惑っていては論外。
はち切れんばかりの好馬体。道中は馬任せで楽に好位。持ったままで直線に向き、内のゴチャつきを嘲笑うかのように快勝。馬体の成長を考えると、混沌としていた今年のマイル戦線の真打ち登場。
前走細く見えると述べたが、今日はがっしりと見せている。前走のデキが本当ではなかったのだろう。馬込み平気な気性は4歳時から定評があり、道中はインでじっとしていたが、4角で相手をフサイチ一本と決めて外に出したのが好判断。シャドーロールをしているように頭が高く、脚の使い処の難しい馬で、坂を上がって最後に脚を使えた分2着。その意味では東京に疑問は残るのだが。
多少掛かり気味。直線もアンブラスモアが内にササり、窮屈なシーン。さすがに中山は走るが、もったいなかった。
正直デキが落ちているように見える。気性的なものは別にして、この馬が何故ハナを切って成績を挙げてきたかといえば、スピードの持続性に優れていたからである。ペース的には問題なくとも、逆にいえば決め手がない訳で、その意味ではマイル向きの素養がない。やはり1800mでこその馬。
ボコボコした馬場が向かないのだろうが、馬場のいいところを選びすぎた。最後、いい脚も数字的にはどうやっても届かない。
見た目に太い。すぐ隣にサクラナミキオーが押して行っているので、馬がその気になってしまった感じ。
4角スッと上がって行ける脚はさすがのモノ。坂で止まってしまったが、もともとそういう馬。平坦で改めて期待。
馬体の成長があまり感じられない。
気持ち太い。何か圧倒的一番人気のような競馬。道中は2番手グループの外。4角で自力進出というより痺れる手応えを押さえ切れないといった感じで先頭。あとはすがるサウスヴィグラスを振り切るように押し切った。2着馬とはクビ差だがそれに対しても完勝といえる内容。
距離に不安があるので矯める競馬。結果的にエイシンサンルイスをマークする形になり、エイシンにクビ差まで迫れた。もちろん後ろとは8馬身差で、どう乗っても2着に堅かったかもしれないが、最高の騎乗でもクビ差だった事実は動かし難い。「相変わらず手前を替えてくれなかったが、この時計で走ってるんだから、1400mへのメドは立った感じだね。
(武豊騎手・週刊競馬ブック)」
意図的に下げて後方。4角から大外に持ち出すもここまで。数字上はこれ以上厳しいし、休み明けの分もあるが、もうちょっと前と差を詰めて欲しかった気もする。
好馬体。レースも好位のインで理想的な競馬の筈。それで、伸びないのだから力不足としか言い様がない。
ケイエスにも言えることだが、1、2着馬が前で楽な手応えなのに、追走で手一杯。時計面で課題。
出遅れ。
もともとデキの把握にし辛いタイプだが、今日もそれほどよく見せない。向正面のポケットからの発走ということで、コーナーまでが距離があり、流れに乗り切った。中京はスパイラルカーブを採用しているので4角がキツく、多少膨れるのは仕方がない。ただ、4角で膨れることを見越して競馬を進めていたし、いい脚が一瞬しかないので外枠でstop and goの競馬にならずに済んだのも大きい。最初から大外の馬場のいいところを選んでマイペースで競馬をするという作戦の明確性の勝利。
結論から云えば、4角でうまく脚を矯めた。今日はホームストレッチに対して向かい風の強く、逃げ馬が壊滅。競輪でいう番手にハマったという点も指摘しておきたい。
恐らく、マイネルラヴを待ってから追い出す予定だっただろうが、そのマイネルが全くこないのでブラックが来たのを見てから追い出した。もともと、瞬発力のあるタイプではないので、追い比べになると分が悪い。休み明け使えなくて、自信を持って乗り切れなかった。
敗因は2つ。1つはアグネスをマークして競馬をした分、ちょっと追っかけ過ぎた。内外離れすぎていて、探し辛かったのもあるだろう。もう一つはマイネルラヴのマクリに乗じて競馬をする筈が、そのマイネルがマクリに来ない。その分目標感がない競馬になってしまった。
スタート直後、タイキダイヤに寄られて流れに乗り損ねた。それでも、最後インを伸びているが前がつっかえた。それでここまでだから、外枠だったら、少なくとも掲示板。ひょっとして一番上もという内容。
競馬ブック井尻恵三氏もTVで指摘していたが、週刊競馬ブック3/27発売号のフォトバドックで左前脚にのみバンテージ。当日は両前に巻いていたが、左前に不安があるらしいので、左回りは駄目な様。
実は見た目にはただのレース巧者に見える。しかし、石橋を叩いて渡るレースでは意外に2着はあっても勝てないものだ。一か八かの賭けをしないと勝てないケースの方が多いのだ。特に一本被りの人気になっているとそういう相手馬が増える分、危険は増す。今回も何時にも増して安全策で、最後はきっちり捕らえている。最後に一言、レース振りは若干ズブい印象を受ける。が、しかし、直線に向くと手応え以上の伸び。馬がゴール板を知っているとしか思えない。
前半、内からタマモストロングとホーマンスピリットに擦られ、道中はキングオブジェイが掛かり気味で外から顔を覗かせ、数字以上にキツい展開。タマモはまだ奥がある感もあり逆転は難しいが、一応、それ以外の馬とは力の差がある印象。
直線インを狙って強襲。賭けは半分成功した。願わくば、もっとスローになって瞬発力勝負になって欲しかったところ。
4角で口を割って先団についていけなかった。その分、脚が残せた感もあるのだが、ついていかないと、勝ち負けには絡めないだろう。
最後、坂で失速したが、道中の自在性は素晴らしい。一度、矯めるだけ矯めて競馬の出来る東京か、もしくは芝で見てみたい。
前半、多少行きたがっていた。勝ちに行って4角で動いていったが、この形はこの馬、手応え程伸びてくれない。テン乗りで手応えに騙された格好だが、だからといって、あそこで待っても3着止まりだっただろう。ちょっとハンデを見込まれ過ぎた印象。
掛かってしまった。
馬体減。