Sakura Archives

競馬回顧 2020年2回中京

サマーマイルシリーズ第4戦 第65回京成杯オータムハンデキャップ(GⅢ)

トロワゼトワル

数字通り、前走新潟戦と変わらず。スッキリ見せて、曳き手を馬自身が引っ張って行ったのも前走同様。ゲートは決めたが、内枠の馬が抵抗しており、一瞬控えようとしたところで、更にスマイルカナが一気にハナ。そこで前述の内枠勢が控え、ならばと2番手へ。この辺のペース判断やアクセルとブレーキの使い分けは鞍上が昔からお得意とするところ。4角もスマイルカナと少し距離を取ってちょっと可愛がりつつ、最後はハナ差。今日は前残りが多い日では有ったが、兎に角お見事という外ない。

スマイルカナ

2人曳き。前肢にバンテージ。+14kg。馬体増は無条件で歓迎。緩い印象もなかった。ただ、もっと落ち着いてくれるに越したことはない。半馬身出遅れ。中山マイルの外枠で、半馬身とはいえ痛恨の出遅れだったが、外枠はリカバーも利き易く一気にハナへ。小細工せず行き切ったことで、他馬が控えてくれて、1000m通過58.3秒と極端に速いペースとはならずに済んだ。4角で息を入れるだけの余裕も有り、最後は流石に捕まったものの、僅差2着確保は立派。クラブ馬のトロワゼトワルは来春で引退ということになるが、その後継者の資格は充分だろう。

ボンセルヴィーソ

前後肢にバンテージ。今日は馬体の張りがイマイチ。休み明け感は有った。一歩一歩の脚取りはしっかりしていたが。好発。一瞬はハナも覗かせていたが、スマイルカナが飛んで来て、好位から。中山マイルでは良績を残している様に、こういった内々を立ち回る競馬は上手く、今日もパターンにはハマった。直線もジワジワ伸びており、あそこ迄行ったら捕まえたかったところだが、休み明けでデキが一息だったのが最後に響いた感も。若しくは、結果的にトロワゼトワルに勝たれる位なら、抵抗して2番手でも良かったかも。何れにしても何か一つ違えば勝っていた筈で、中山マイルは鬼といえる存在。

ジャンダルム

前回新潟戦のオーストラリアンブリンカーを外して、今回から遮眼革。下見では走るのかどうか全く分からないタイプだが、見た目のデキは上々。冬場の方が走る印象も有るが、馬体に張りが有って、毛ヅヤも良かった。序に気配も良さそうに見えた。ゲートはアテにならない馬だが、昨年のこのレース同様、今年もゲートを決めて好位から。ただ、ゴチャついたという程ではないものの、気ムラな面が有る馬が出入りの激しい形になったのは歓迎しないところ。序盤だけでなく、3〜4角でも外から来られており、鞍上が集中力を切らさない様に乗っていた様に見えた分、仕掛けが遅れているのだが、それでも最後は脚を使っている。他場だとサッパリに近いが、中山ならまだ馬券になる。

シゲルピンクダイヤ

前後肢にバンテージ。+18kg。馬体が回復してギスギス感が解消。下見の外を周回して、集中力も有った。ゲート入りにゴネていたが、その割に五分以上のスタートを決めて好位直後から。ただ、これも内に居た分、道中出入りの激しい形に割りを食ったクチ。何度か引っ張る場面が有った。その所為か、勝負どころで結構手が動いており、決して反応は良くなかったが、何とか掲示板は確保。今日の内容だけなら力はそれなりに持っているということにはなるものの、ゲートは常にネックでアテにし辛い。

サマースプリントシリーズ第6戦 第34回産経賞セントウルステークス(GⅡ)

ダノンスマッシュ

前後肢にバンテージ。-6kg。GⅠとなると詰めの甘い馬で、色々休み明けの仕上げを模索しているのだろうが、今日は強目に造り込んで来た。それでいて落ち着きが有った点も好感。セイウンコウセイ、ラブカンプー、ビアンフェと先行馬3頭が行って、少し離れた4番手。道中の折り合いは問題ない馬だが、行き振りが良過ぎる位で、手応えのまま強気に乗られて正攻法。抜け出してからも脚色衰えることなく、力強く押し切った。今日の内容だけなら次走も本命級ということにはなるが、この馬の場合はトライアルで強く、本番でサッパリ。色々ライバルがいなくなった今年はチャンスなのは間違いないのだが...。

メイショウグロッケ

前肢にバンテージ。1200mは初めてだったが、意識して造って来た様で、何時もより気合が乗っていた。馬体も柔軟性が有ってまずまず。好発。恐らく急かして行けば有る程度行けたのだろうが、マイペースに徹して中段から。今春京都戦もそうだが、内で脚を矯めて流れに乗れると最後に脚を使ってくれる。開幕週の良馬場では有ったが、1分8秒の決着になった点も向いた。外枠だと厳しい等、今後も注文は付くものの、この辺りのメンバーなら展開ひとつ。

ミスターメロディ

-10kg。数字分だけスッキリ。馬体に張りが有って、見た目が悪いという訳ではないが、スプリント戦だけにもうちょっと分かり易いパワフルさが欲しいところ。ゲートを五分に出て、好位。最初はダノンスマッシュと並走していたが、力んでしまい、一旦引いて内に入れて我慢させる形。ただ、追い出して暫く左手前だったことも有り、内にモタれてモタついている間にメイショウグロッケの強襲を許してしまった。最近の中では競馬になった方だが、ちょっとチグハグ。

タイセイアベニール

前肢にバンテージ。良し悪しは別にして、前走小倉戦より気配は地味。ただ、馬体の張りは明らかに上向いている。やや出負けして中段やや後方。今日は終始積極的で、3角で中段、直線向いてメイショウグロッケと併せ馬。良く食い下がっていたが、坂を上り切ってからがこの馬にとっては長かった。内で脚を矯めていたメイショウグロッケと、外を積極的に乗ったこの馬とでは最後の粘りが違うのは致し方ないところだが、強いていえばミスターメロディには先着したかった。重賞でも圏内ということにはなるが、その分だけ値打ちが下がる。

ビアンフェ

3歳馬ながら、数字が一番大きい様に、馬体は迫力満点。休み明けでも一切緩んだところがなく、皮膚を薄く見せるの若さだろう。今日は硬さもなかった。一完歩目が微妙に分が悪かったことも有るが、両サイドのセイウンコウセイとラブカンプーに譲ってくれる気配はなく、3角で諦めて3番手から。先々を考えれば無理矢理行き切った方がいい方に出ることも多いのだが、今日は4角で上手く脚が矯められた分の5着。つまりは、一本調子ではないところを示したということになるのだが、手前が替わっておらず、怪しさは有る。

第5回紫苑ステークス(GⅢ)

マスターズディオサ

+12kg。数字は成長分というよりは回復分。今日は馬に活気が有った。しっかり踏めていた点にも好感。ゲートを決めて、出脚も速くスッと2番手。壁なしの2番手で、道中は引っ張り気味の追走。1000通過61.8秒だから稍重の馬場を考えてもスロー。抑え切れない手応えで4角手前で先頭。坂でも勢い衰えることなく、そのまま押し切った。例年なら昔のローカルハンデ重賞の様なマクり合戦になるこのレースだが、珍しく淡々としたペースになったのが最大の勝因。従って過大評価は避けたいいうことにはなるものの、この馬自身は今春に競馬を投げている様にも見えただけに、最後迄頑張れた点は評価出来る。次走京都戦もペース次第。

パラスアテナ

シープスキンノーズバンド。ルーラーシップ産駒だが、ディープインパクト産駒の様なメリハリの利いたしなやかな馬体。歩様も力強い。ゲート五分。大外枠であまり無理は出来ないところだが、この馬の出脚で中段は確保。スローでも道中の折り合いは付いていた。3〜4角中間からジワッと進出、外を回されて楽な展開ではなかったが、最後迄ジワジワ脚を使って2着確保。例年の乱ペースなら勝っていただろう。恐らく前走の福島戦はいい経験になっており、小回り向きの器用さが有って、尚且つ持続力が有る。デアリングタクトは別にして、次走京都戦は相当高い評価が必要。

シーズンズギフト

+8kg。胴長の造りで、馬体増でもまだスカッと見せる範疇。もうちょっと歩様に柔らか味が欲しいところだが、春に気になった左右のバランスの悪さはなくなった。外のパラスアテナに抵抗しつつ、行きたがるのを宥めながらジワッと好位。尤も、行きたがったのは序盤だけで、向正面に入ってからはスムーズ。ただ、3角過ぎから内にモタれたとのことで、回り脚が鈍くなり、そこで外から来られて包まれる場面。直線入口でインに進路を取って、上手く捌いたが、やはり直線も内からステッキが入っていた様に、モタれ気味の分、伸びが甘くなった。マトモならこのメンバーでも力量差はないということになるが、下見はマシになっていても、モタれるのは春も一緒。要はまだ鍛錬が足りない。

マジックキャッスル

シープスキンノーズバンド。422kgの馬が休み明けで増減なし。もっと増えて出て来て欲しかったが、逆にいえばキッチリ出来ていた。非力な印象がないのは春同様。好発。出脚も有る馬だが、今日は行く気がなく中段から。器用さでは現役トップクラスの馬で、折り合いも付いてスムーズに運べた。ただ、4角で前の馬を捌く形になり、直線入口でホウオウピースフルに外から寄られていた。器用とはいえ、コジ開ける様な形になると馬格の差が出てしまい、最後は甘くなった。結果的にもう一段前で競馬すべきだったか。次走京都戦もセコい競馬が出来る枠なら出番充分。

ミスミューヨーク

寸が詰まったマイラー寄りの体型。極端に落ちるという訳ではないが、このメンバーに入ると垢抜けない印象は有る。5枠2頭が先行しようとしたところで、一瞬だけ抵抗したが、直ぐに引いて好位直後、前から6〜7番手辺り。4角は前が詰まり掛けたが、直線向いてマルターズディオサの後ろへ進路を取り、ここは上手く立ち回れた。ただ、今日は登坂力がなかった印象。中山でも500万を今春に勝っているが、このクラスで戦うにはパワーアップが必要。

ウインマイティー

前肢にバンテージ。-4kg。休み明けの馬体減は先々考えれば好材料ではないが、今日のデキに関しては問題なし。毛ヅヤが良く、歩様もスムーズ。ゲートをアオる様な形で出てしまい、ダッシュが付かず、後方から。今日のスローならもうちょっと早く動いても良かったと思うのだが、3〜4角中間位から追い上げ、直線は大外。それなりに脚は使っているが、前も止まらないところで、見た目にはジリジリだった。今日は展開不向き。小回り適性も怪しいが、出遅れた影響も大きく、その辺りは次走京都戦次第ということになりそう。