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競馬回顧 2019年4回京都

第70回毎日王冠(GⅡ)

ダノンキングリー

2人曳き。前肢にバンテージ。数字通り出来ていた。トモに迫力が有って、450sの3歳馬が古馬相手でも馬自体が負けていない。スタート直後に乗り役の腰が落ちて、ダッシュ付かず1馬身不利。詳しくは後述するが、今日は基本的にアエロリットのペースで、昨年並に走っているにも関わらず、大外から決め手一本で突き抜けた。単純に馬が強い。距離不適のダービーで2着に頑張っただけのことは有る。ディープインパクト産駒はこれが通算2000勝となった。ただ、次走は京都とのこと。アッサリでも不思議はないが、フルゲートで再度出遅れる様だと致命傷となる危険も。

アエロリット

シープスキンノーズバンド。前後肢にバンテージ。相変わらずボリューム感の有る造り。鉄砲は利く馬で、気配も良かった。好発。スタート直後にインディチャンプと接触する場面も有ったが、出脚には影響なくスンナリハナ。1000m通過58.5秒は決して速くないが、ちょっと力んだかも。直線向いて追い出しを一瞬遅らせ、その間に追い付いて来たインディチャンプは差し返しているのだが、ダノンキングリーとは決め手が違っていた。昨年の勝ち時計が1分44秒5で、今年は1分44秒6。序盤のロスを考えれば昨年以上に走っているという見方も出来る。少なくともまだ衰えはない。

インディチャンプ

+6kg。元々小さく見せる馬で、少しでも増えるのは良い傾向。緩んだ印象もなく、休み明けとしては上々。好発。前述した様にスタート直後にアエロリットと接触、2番手に控えたことも有り、こちらは結構行きたがっていた。3角手前で漸く馬が落ち着いて、直線向いて手応え充分にアエロリットへ並び掛けた迄は良かったが、そこからの脚がなかった。ただ、ゲートがアテにならない馬で、マトモに出たことは収穫。58kgもそれなりに響いた筈で、ソコソコには走っているという評価にしたい。

ペルシアンナイト

遮眼革。バネを感じさせる歩様。馬体も出来ていたが、気配も良かった。ゲートが下手なのは相変わらずだが、この頭数で中段は確保。ただ、これも結構行きたがっていた。身動きの取れない位置で無理矢理ブレーキを掛けていた様な格好。そんな状態では直線伸びる筈もなく、雪崩込んでの4着止まり。内容から能力評価を下げる必要はなく、地力そのものは持っていそうだが、年齢を経る毎にハービンジャー色が強くなっている。ソコソコ時計が速い展開になると不器用さが裏目に出てしまう。

ランフォザローゼズ

今回から遮眼革。このメンバーに入ると馬が劣る。メリハリに欠く印象。歩様も頼りない。ゲートは出たが、自ら下げて後方から。インで直前向く迄脚を矯める形だったが、直線は自然と前が開いてそれなりに伸びてここ迄。最近は馬が勝手に最後止めており、競馬になっただけでも今日は良しとすべきところ。ただ、馬もまだ若く、重賞で馬券圏内は厳しそう。

第53回農林水産省賞典京都大賞典(GⅡ)

ドレッドノータス

-12kg。数字は絞れたモノだが、もう一絞り有っても良い位。。硬さもなく、この馬としては落ち着いていた方。好発。出脚も有って、内の馬を叩きつつ、外から来たダンビュライトに行かせて好位のイン。折り合いが課題となる馬だが、出脚を使わなかったことで多少怪しい程度で済んだことが大きかった。4角の坂をゆっくり下って、直線入口で先頭。ダンビュライトだけ交わすと、あとは後続が差して来なかったことも有ってそのまま押し切った。不調時はゲートにムラが有ったが、前々走後の休養中にゲート練習をしっかりやったことが好結果に繋がった。折り合いがほぼ全ての馬で、如何に出脚を使わずに前へ行けるかが今後も鍵となる。

ダンビュライト

+12kg。馬体にメリハリが利いて、太い印象はない。歩様もしっかりしていた。これもゲートはは速かった方だが、それ以上に行く馬が居ないと見るや、押してハナへ。かなり鈍らなタイプで、出して行っても折り合いは付く。序盤だけ少し速かったが、12秒前半のラップを刻み、後続が差し辛い展開に持ち込んだ。上がり33秒の脚はないだけに、これだけ時計が速くなると何かにやられるのは仕方がないところ。ただ、この手の馬はペースで着順が大きく変わる。今後もアテにし辛い。

シルヴァンジャー

一息入ったが、妙にキッチリとした仕上げ。歩様もキビキビ。半馬身位出負け。そのまま後方に近い位置で折り合いに専念。相変わらずズブく、3角過ぎから手が動いていたが、それでも今日は4角で好位の外へ取り付いていたことが大きかった。外から伸びて来たのはこの馬1頭だけ。実質的には勝ちに等しい。現状のズブさは厄介だが、このメンバーでも充分足りる。馬体が成長するか、オープン慣れしてくればズブさも解消する筈で、そうなればGⅠでも。

ノーブルマーズ

シープスキンノーズバンド。水平首でノンビリ歩いていた。馬体もゆったりした造りで、何時ものこの馬。スタート直後から出して行ったが、出脚の速い方ではなく、ドレッドノータスにアッサリ叩かれて中段から。道中は只管ドレッドノータスに付いて行く形で、そのドレッドノータスが勝ったのだから展開は向いたということになるのだが、直線に向いてから外にヨレ、一瞬3番手に上がりながら、最後の踏ん張りも利かなかった。平坦の方が向く馬が、今日の上がりでイマイチだと評価が下がる。

エタリオウ

2人曳き。遮眼革。いきなりからしっかり出来ていた。今春と違い、今日も集中力が有った。ゲートをソロッと出して後方から。道中は何の問題もなく、折り合いは付いていた。例に依って、3角過ぎから外へ持ち出しつつも、4角迄我慢して直線だけ大外。目の前に居たシルヴァンジャーとは同じ位の脚を使っているが、位置取りの分、ここ迄。気性的にこれしか手がない様なので、仕方ないところ。

グローリーヴェイズ

前肢にバンテージ。手先のスナップが利いて、馬体にも迫力が有る。下見の雰囲気は満点をやれる。スタート直後に隣が落馬した影響も有ったか、掛かり気味に好位の外。向正面で何とか宥めたが、この馬はこうなるとダメ。直線でノーブルマーズに寄られて手綱を引っ張る場面も有ったが、それ以前からサッパリ。今日は参考外。

第5回サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)

サリオス

2人曳き。+6kg。数字通り、このメンバーでは迫力断然。ただ、腹回りがボテッと映る。口から泡を吹いて、気合は乗っていた。ゲートは五分程度。ハーツクライ産駒故に出脚が速いという訳ではなさそうだが、二の脚からは速く、掛かり気味に好位。3角の時点では折り合いは付いていた。直線向いて追っての反応が一瞬だけ悪かった分、クラヴァシュドールに並ばれたが、エンジンが掛かると排気量の違いで突き放した。1分32秒7は勿論レコードだが、2歳馬ではミッキーアイルに次ぐ史上2頭目の芝マイル1分32秒台。昔はレコード駆けすれば次走は反動で用なしというのが定番。大型馬のハーツクライ産駒ならその危険は更に高い筈だが、近年は調教技術の進歩でそうもいかなくなった。次走が試金石。

クラヴァシュドール

前後肢にバンテージ。毛ヅヤが冴えて、デキに問題はない。歩様もしっかりしていたが、線が細いのも確か。出脚は有りそうだが、急かさず中段待機。出脚を使っていないので、折り合いは完璧に付いた。眼前に居たサリオスをマークする格好で、直線で並び掛けた際には勝ったに見えたが、エンジンが掛かってからはサリオスの決め手が違っていた。今日は相手を称える外ない。とはいえ、これも1分32秒台では走っている。今後は成長が欲しいところだが、素質そのものは充分GⅠ級。

アブソルティスモ

馬体はバランスが取れているが、若干ながらトモが甘い印象。特に左後肢が踏み込めていない。ゲート自体はシコウが1馬身近く抜けていたが、この馬も出脚は有ってジワッと行かせてハナへ。コーナーで少しペースを落として、直線に向いてからも脚が上がっている様には見えなかったが、上位2頭の決め手が違っていた。これも相手が上だったという以外にない。1分33秒5だから、オープンでは厳しいが、500万なら楽勝レベル。

ジェラペッシュ

前肢にバンテージ。トモが薄く、歩様に力強さを欠く。ただ、毛ヅヤが冴えて、キビキビ歩けていた。現状のデキ自体は良さそう。出遅れ1馬身不利も、出して中段やや後方。出した分、多少行きたがるのは仕方がないところ。直線向いてサリオスの直後、出遅れ以外は不利なく運べたが、決め手の差以外にない。ちなみにこの馬で1分33秒9。500万も現状だと怪しい。現時点では成長待ち。

エンジェルサークル

-6kg。また馬体減。現状で本当のギリギリ。鞍下から汗が滴り落ちていた点もマイナス。出遅れ1馬身不利。下見であれだけ気負っていると仕掛けて行く訳にも行かず、そのまま最後方から。その甲斐有って道中の折り合いは付いていたが、追って首が使えず伸び案外。馬体を回復させて鍛え直さないことには話にならない。