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競馬回顧 2018年3回京都

第79回優駿牝馬(GⅠ)

アーモンドアイ

シープスキンノーズバンド。下見は淡々と歩くタイプ。それ程迫力の有るタイプではないが、トモのボリューム感は光る。この馬としてはゲートを決めた方。直ぐ内のサヤカチャンが行ってくれた為、有る程度付いて行って中段やや前から。恐らく相手はラッキーライラックと考えていた筈だが、追い出したら他馬とは脚がまるで違っており、オイデオイデの大楽勝だった。ソコソコ流れたとはいえ、2分23秒8はジェンティルドンナに僅かコンマ02秒と速い。今後は牡馬相手に何処迄通用するかが焦点に。

リリーノーブル

意図的に絞ったのだろうが、小ぢんまりと映る。前走阪神戦の方が馬は良く見せた。好発。ハナへ行く気はなく、サヤカチャンを待って、更にバンドネが行ってくれて3番手から。サヤカチャンを待つ際に首を上げる場面は有ったが、それ以外は折り合いが付いた。直線向いて坂下で先頭。ただ、その時点で既にアーモンドアイが真横に並び掛けており、ほぼ無抵抗だったが、2着は確保した。インで折り合いが付いたことも大きかったが、ラッキーライラックにこれ迄負けっ放しだっただけに先着したのはお見事。ただ、レース後に骨折が判明。秋には間に合うとのことだが、この時計での故障は馬が限界迄走らなくなるという点で後々響く。

ラッキーライラック

前後肢にバンテージ。下見所の外を周回して気配は絶好。馬体もこれで良いが、ちょっと硬く映った。リリーノーブルの方がゲートが速く、好位から。出脚は有る馬で、途中少しだけ掛かる場面も有ったが、楽にポジションを取ってスムーズに運べた。直線向いてアーモンドアイには並ぶ間もなく交わされ、更にリリーノーブルも捕まらず3着止まり。今日の負け方は言い訳なしだが、手前を何度か替えていて時計が速過ぎるのと距離も長いのだろう。

レッドサクヤ

2人曳き。舌がハミを越していたが、叩いた分、前走阪神戦より馬は良くなっていた。好発。上手くインに潜ってラッキーライラックの直後から。直線向いてもラッキーライラックが目の前に居て、その差が最後迄詰まらなかったが、手前を何度か替えてフラつきながらも4着は確保。マウレアに競り負けなかったのは立派。お世辞にも大した馬には見えないが、今年3割近い勝率をマークする藤原英昭厩舎の技量だろう。

マウレア

-2kg。馬体減は歓迎しないが、何とか堪えた方。ノンビリ歩けていた点も好感。出たなりで中段から。アーモンドアイを徹頭徹尾マークする形で、乗り役の意図通りの競馬は出来たのだろうが、マーク千切れの格好になり、レッドサクヤにも競り負けてしまった。要は距離が長い。鍛錬が出来ていればまだ違っただろうが、馬体を維持するのがやっとの状況では仕方がないところ。

第25回平安ステークス(GⅢ)

サンライズソア

シープスキンノーズバンド。パシュファイヤー。前後肢にバンテージ。+6kg。イレ込みは相変わらずだが、それでも前走東京戦よりはマシ。馬体が多少なりとも回復した点も好材料。今日はゲート五分。出脚はテイエムジンソクの方が速かったが、馬がソノ気になっており、そのまま行かせてハナへ。テイエムジンソクを完全に叩いたことで、1000m通過が62.7秒とスロー。ハナへ行ったことで折り合いも付いただけにこうなると楽。流石に待ち切れなくなった他馬も並び掛けて来たが、3角から再びリードを取ってその勢いのまま押し切った。前走が酷過ぎただけで、マトモに競馬出来ればこれ位は走って不思議はない。ただ、今日で手の内はバレてしまった感も有る。

クイーンマンボ

前後肢にバンテージ。+6kg。牝馬ながら馬体はこのメンバーでも最上位級だが、少し太いかも。この馬の出脚で好位の外。向正面でグレイトパール等に叩かれる形となったが、我関せずで一旦行かせて3〜4角中段から追い上げる形。2着争いは熾烈だったが、右手前のままジリジリ伸びて2着浮上。前走の交流戦に若干の案外感も有ったのだが、どうもマイルは短かった様。馬格が有ってトビが大きいので距離延長が良い方に出た。今年のメンバーなら大井でも勝負になりそうだが、門別を目指すとのこと。

クインズサターン

前後肢にバンテージ。ダート馬らしいパワフルな馬体。出遅れ1馬身不利。そのまま後方から。道中は出来るだけコースロスなく回して、直線だけ外へ。これも右手前のままだったが、際どく追い上げて来た。3角から一気にペースが上がった中でも追い上げが利いており、この回り脚は特に評価出来る。交流戦ならタイトルに手が届きそうだが、前走阪神戦、今回と賞金が加算出来なかったのが痛恨。

ミツバ

遮眼革。皮膚を薄く見せて、デキ自体は上々。多少歩様が硬いのはダートだけに許容範囲。ゲートは出ているが、例に依って行き脚が付く迄に時間が掛かり、後方から。最初から外へ出すつもりだった様だが、丁度眼前にグレイトパールが居てマークする形。向正面でグレイトパールが動いた際にも一緒に付いて行ったが、グレイトパールが途中で進出を止めた際にもそのまま行かせてハナへ。結果的に後続に差される形となったが、グレイトパールには先着しており、競馬自体は成功している。尤も、枠が替われば違った形になった筈。最内枠はこの馬にとって競馬が難しい。

グレイトパール

前後肢にバンテージ。+8kg。叩いた分、馬体は締まったが、流石に太い。ただ、歩様は滑らかになった。またしても出遅れ。これ自体は何時ものことだが、途中から動いた際に他馬もかなり付いて来てしまった。流石にこのクラス迄上がって来ると楽な競馬はさせて貰えない。今日はむしろズルズル行かなかったことに能力の一端を示したと思える程。

テイエムジンソク

-4kg。多少チャカつくのは何時ものこととしても、少し細く映った。休み明けだけに歓迎材料ではない。出脚は一番速かったが、サンライズソアが主張してその番手から。サンライズソアだけならまだ良かったが、外にも馬が居て、出るに出られない形。その分だけ馬が力んでしまっていた。直線向いて前は開いたが、余力は残っておらず雪崩れ込んだだけだった。58kgを背負って強気に乗れなかったのが裏目。弱点を突かれた。

第13回ヴィクトリアマイル(GⅠ)

ジュールポレール

-6kg。叩いて順当に良化。馬体が締まって気配も良くなった。ゲートは五分。この馬の出脚で中段から。ソコソコ流れたことも有って折り合いはスムーズ。3角迄はインに居て、4角手前から外へ。今日はここをスムーズに捌けたのが大きかった。良い脚を長く使うタイプで、スローだと前走阪神戦の様に決め手負けするのだが、今日は上手く運んだ上に外でノビノビ走らせて最後の最後で捕まえた。鞍上がずっと乗って来ただけ有って癖を完璧に掴んでいたのが大きかった。この雨も1分31秒台の決着にならなかったという点で良い方に向いた。とはいえ、牝馬のこういったタイプは中々勝ち切れないパターンが殆ど。3着だった昨年とはレベル的には似た様なモノで、勝ってもおかしくない馬では有ったが、人気背負ってマークがキツくなった際にどうかという問題は有る。

リスグラシュー

2人曳き。少し細い位の造り。後先考えず、完璧に仕上げた印象。この馬としてはゲートを決めた。幾ら雨が降ったといえども時計が速く、外は回せない馬場で、出た位置から少し下げて中段やや後方から。コースロスは最小限に食い留めたが、直線でも少し待たされてジュールポレールが抜けたところから。こうなると一手遅い。最後は良く追い詰めたが、ハナ差届かず。間違いなく一番強い競馬はしている。あとは運。ただ、今日目一杯仕上げたところで次走牡馬相手というのは如何にも厳しい印象。それ程、馬格が有る馬ではないだけに後々響かねば良いが...。

レッドアヴァンセ

前後肢にバンテージ。448kgだが、馬を大きく見せる。それだけ馬体のバランスが良い。ゲートはジュールポレールよりも微妙に悪かった位だが、少し出して好位から。出した分、序盤は少し行きたがっていた。それでも展開上はベストのポジションで、直線だけ軽く外へ出してラスト200mで先頭。ただ、序盤の力んだ分、一踏ん張りが利かなかった。惜しい内容。急かさなければ折り合い自体は付く馬だが、前走の外枠とは勝手が違った様。かといって今日の馬場で外枠だったらもっと苦しくなっていた筈。ゲートが不安定なのはこの父、母父だけに仕方がないのだが。

アエロリット

2人曳き。シープスキンノーズバンド。マイラー寄りの体型だが、その分、馬に迫力が有る。この馬にしてはやや分が悪いスタート。外のリエノテソーロに一旦叩かれてから好位の外。道中は結構行きたがっており、直線もレッドアヴァンセとの併せ馬で簡単に脱落してしまった。それでいてレッドアヴァンセと半馬身差なら良く踏ん張ったということもいえるが、この馬の場合過去3勝は開幕週か、コース替わり初週。馬場が渋ったのが応えた。

ミスパンテール

相変わらず雄大な馬体。前走阪神戦はイレ込んでいたが、今日はマシ。半馬身出負けして中段から。前走と勝手が違ったことも有り、道中は流れに乗れていなかった。直線は自然に前が開いたが、ジュールポレールには並ぶ間もなく交わされてしまった。ゲートさえ決めればどうでも乗れるのが強みだが、今日は前走の経験が悪い方に出た。昨春阪神戦も雨でサッパリだった様にこういった馬場も不向き。

第63回京王杯スプリングカップ(GⅡ)

ムーンクエイク

この馬としては集中して歩けていた。ただ、まだ馬が緩い。本当に良くなるのはこれから。ゲートは五分程度。スタート直後から行きたがっており、乗り役が宥めるのに懸命になっていた。3角で漸く折り合いが付き、直線は外へ。サトノアレスが外から追い上げて来たが、サトノアレスが来たら来ただけ伸びた印象。レコード決着の馬場状態も向いたのだろうが、今日はこの根性で勝った様なモノ。尤も、この馬の場合はルメール騎手以外は競馬になっていない。一応を東京戦を予定している様だが、現時点では鞍上未定とのこと。

キャンベルジュニア

オーストラリアンブリンカー。+2kg。また馬体増。前走中山戦でもそれなりに走っており、デキ自体は悪くないのだが、やはり太く映る。外のフィアーノロマーノの方がゲートは速かったが、出脚でカバーして好位から。元々2000mを走っていた馬で1400mは2回目だが、しっかり流れに乗れていた。直線に向いてからもしっかり伸びている。最後はゲートと外枠の分で、一番強い競馬をしている。別路線組との相手関係は微妙だが、今日のこのレースからはこの馬を最上位評価としたい。

サトノアレス

-6kg。一息入ったが、キッチリ出来ていた。マイラー体型だが、更に馬体が締まった。気配も問題ない。ゲートが悪いのはこの馬にとって日常茶飯事。前走が行きたがっていたこと、更に次走がマイル戦ということを考えると仕掛ける訳にも行かずそのまま後方から。道中は内ラチ沿いを通り、直線だけ外へ。良く伸びたが、最後の最後に甘くなった様にも見えた。距離が長いということは有り得ないだけに末脚の持続性に若干疑問が有ると考えるべきだろう。前走フラついた点が大分解消されている点に成長も窺えるのだが、若干評価が下がる敗戦。

グレーターロンドン

2人曳き。これなら本調子といえる。歩様が多少硬いのは毎度。この馬としてはゲートを出ているが、今日は決め打ちで最後方から。直線に向いてサトノアレスの直後。暫くダイメイフジにフタをされる格好になり、待たされる場面も有ったが、前に向いてからは矢の様に伸びた。3F32.5秒で上がっている以上、馬は責められないところ。前走中山戦から本来の動きを取り戻しており、後は展開一つ。

ラインスピリット

馬体に迫力が有るタイプではないが、フックラ見せる。毛ヅヤも冴えていた。前走中京戦は出遅れたが、1200mの馬で流石に出脚は速く、スッと2番手。本気で行けばハナへ行けるだけの出脚が有った。折り合いも付いていた。直線向いて前のトウショウピストが中々交わせなかったが、キャンベルジュニアが来てもう一伸び。最後は捕まったが、充分過ぎる内容。年齢を経てズブくなって距離が保つ様になるパターンは多いが、この馬の場合は出脚が残っている。何処かでタイトルに手が届いても。

第23回NHKマイルカップ(GⅠ)

ケイアイノーテック

前後肢にバンテージ。歩様に伸びが有る。馬主の好みだと思うのだが、この馬も均整の取れた馬体。ゲートも悪かったが、それ以上に出脚がサッパリで後方から。腹を括ってそのまま待機。4角も躊躇なく大外へ。直線は左手前が中々変わらないまま伸びて来たが、ラスト100mで右手前になるとグイッと一伸び。トビが大きい馬で今日は思い切って乗ったのが正解。ただ、風が強い影響も有った様で、内目がゴチャつき、能力を出し切れなかった馬も少なくなかった。前走中山戦の内容から勝っても不思議はなかったが、過信もし辛いところ。

ギベオン

2人曳き。+6kg。前走阪神戦はボテッと映ったが、馬体に幅が出た。このメンバーなら馬は上位。気配も良かった。ただ、本馬場入場前に落鉄。出脚が速く、直ぐに2,3番手に取り付いていたが、外から色気を持って来た馬も多く、そこから少し番手を下げて引っ張り気味の追走。直接的な不利が有った訳ではないが、出入りの激しい位置になってしまった。それでも直線向いて進路を確保するとラスト200mで先頭。何とか押し切れそうだったが、フワッとしたところを大外からケイアイノーテックに来られてしまった。この乗り役にしてはミスも有ったが、次走ダービーに使いたいということで賞金を確保出来たのは何より。一番強い競馬はしている。尤も、2400mは少し長い印象も。

レッドヴェイロン

2人曳き。シープスキンノーズバンド。前後肢にバンテージ。ゆったり歩けていた。馬体も強調点はないが、悪くない。歩様もスムーズ。外枠で無理することなく、中段やや後方から。下見から暴れまくっていたロックディスタウンが向正面で暴走してくれた為、この馬も少し付いて行って3角で中段。ただ、今日はずっと外を回されてしまった。イチかバチかの競馬に賭けたケイアイノーテックに抵抗出来ず。前述した様に風の影響で直線で内にモタれていた面は有ったが、示したパフォーマンスとしては上々。一旦放牧に出す様だが、500万はスキップして、いきなり1000万からでも通用しそう。

ミスターメロディ

2人曳き。イレ込む危険も有ったが、良い感じに堪えてくれていた。スプリンター色の強い馬体だが、馬に迫力が有って、歩様も力強い。好発。好位で折り合いを付けようとしていたが、壁がない状態で噛んでしまい先頭へ。ただ、行き切る訳ではなく、雁行の形で何とか我慢してくれていた。直線向いて一旦だけ先頭。そこからは流石に苦しくなったが、序盤のロスを考えれば良く踏ん張っている。戦前は距離不安も有ったが、折り合い面に進境がもう少し欲しいとしても充分何とかなる内容。来年はスプリントの王者として君臨しても不思議はない。

プリモシーン

2人曳き。前走阪神戦よりはイレ込みがマシになった。馬も前走以上。叩いて明らかに良くなっている。前走程ではないにしても、また出遅れて後方から。ただ、今日の方が折り合いはスムーズだった。直線はまず内目を狙って前が開かないと見るや否や直ぐに外へ。狙ったところをケイアイノーテックに入られてしまい、その後追いになってしまったのが痛かった。スムーズなら馬券圏内有った内容。世代上位の力は見せているが、前走もそうだった様に中々競馬に行って能力を出し切れない。

タワーオブロンドン

気配絶好。馬体も文句なしで、歩様も問題はない。スタート直後に躓いたことも有って、微妙に出負けしたが、出脚でリカバーして中段から。多少力んでいたが、何とか我慢させた。直線向いて反応し掛かったところで例の不利。躓いていなければ道中力むこともなかった筈で、全てが悪い方に行ってしまった。

第40回新潟大賞典(GⅢ)

スズカデヴィアス

毛ヅヤが多少怪しいが、一息入っても馬体に問題はなく、気配も良好。ゲートを五分に出て、出たなりで中段のイン。スローは戦前の想定通りだが、とはいえ1000m通過62.3秒は遅かった。道中はインで折り合いを付け、直線は馬場の4分どころへ。内回りとの合流地点辺りで前を捕まえて先頭。今日はこの脚が速かった。そのまましっかりとした脚取りで後続を寄せ付けることなく押し切った。それ程速い脚が使えるイメージのない馬だが、徐々に重賞出の好走率が上がって来ていたところでやっとタイトルに手が届いた格好。尤も、この馬の場合は完全な冬馬で、暑くなる時期はほぼ圏外。保って次走迄だろう。最後に余談だが、昨年のサンデーウィザードも1番枠、12年ヒットザターゲットも1番枠で、新潟でもインが有利というのは覚えておいた方が良いデータ。

ステイインシアトル

+8kg。昨夏函館戦以来だが、もっと増えても良い位の馬体。挫石で間隔が開いたが、馬が成長している。好発。ハナを切れる出脚も有ったが、ラインルーフが主張して2番手から。スズカデヴィアスとは対照的にこちらは内目が悪いと判断した様で、コーナーを別にして枠なりに馬場の外目を走らせていた。直線も、馬場のド真ん中へ。内からスズカデヴィアス、真ん中にナスノセイカン、外にこの馬の3頭で一瞬だけ併せ馬となったが、スズカデヴィアスが直ぐに抜けてしまい、へこたれそうになったところを立て直して2着浮上。決して馬場は悪くない筈だが、この馬の場合、最近の2勝は何れも開幕週で、他馬以上にナーバスなのかも。今日は新潟で小細工が利いた形。

ナスノセイカン

オーストラリアンブリンカー。前肢にバンテージ。多少腹回りがボテッと映るが、他に減点材料はない。気配が地味なのも毎度。あまり出脚の速い方ではないが、少し出して好位のイン。折り合いもほぼスムーズに付いていた。直線向いてステイインシアトルを目標に追い出して並んだ迄は良かったが、今度はスズカデヴィアスに内をスクわれて右往左往。最後は決め手の差で、今日は最高で3着の競馬だが、もう少しで4着に落ちるところだった。乗り役の粗相はともかく、馬は左回りに良績集中しており、データ通りの好走。ただ、重賞だと前述した様にワンパンチがない。

トリオンフ

2人曳き。前後肢にバンテージ。もう少し落ち着いて欲しいところ。トモの甘さも相変わらず。出脚は有る馬だが、何頭か主張した馬も居て好位の外。これはこれだったが、ペースが遅い展開の中で、少し外を回され過ぎてしまった感も。この馬自身もそれ程速い脚が有る訳でもなく、ジワジワ最後迄伸びていた。このメンバーなら1番人気でもおかしくないだけの力量は持っているが、今日は展開が向かず。

トーセンマタコイヤ

前後肢にバンテージ。正月の中山戦以来だが、ほぼ出来ていた。もう少し歩様に力強さが有っても良いが、スムーズに捌けていた。スタート直後に若干躓いて中段から。外へ出すと引っ掛かりそうになっており、前に馬を置いて我慢させる形。4角迄は問題なかったが、直線で外へ出そうとした際に反応が鈍く、その間に前が塞がってしまい、再び内へ。エンジン掛かってからは伸びているが、このスローだけに致命傷になってしまった。まだ重賞は2回目のチャレンジ。今日のところは経験の差が出た格好。

第66回京都新聞杯(GⅡ)

ステイフーリッシュ

2人曳き。+16kg。ステイゴールド産駒とはいえ、見た目はもっと増えても良い位。イレ込みも前走東京戦よりはマシ。出脚は速くないイメージの馬だが、折り合いを付ける自信が有ったのか、積極的に乗られて2番手へ。ちゃんと折り合いも付いていた。逃げたメイショウテッコンは後続を離していたとはいえ、ソコソコ流れたが、この馬の位置でも平均ペース。直線入口でメイショウテッコンを捕まえると、後は独走だった。馬場が良いにしても時計も優秀。次走横山典弘騎手でダービーとのことだが、ゲートさえ決まれば逃げる筈で、今年のメンバーなら通用するかも。

アドマイヤアルバ

デキにケチを付けるところはないが、気性面が幼いのと、何よりマイラー体型。出脚は有りそうだが、初距離ということも有って中段やや後方で折り合いに専念。多少力んでいたが、壁がない状態だっただけに充分許容範囲。3角過ぎにステイフーリッシュの手応えの良さに気付いた様で、坂の下りで惰性を付ける形で早目進出。最後は甘くなった感も有ったが、仕掛けのタイミングは間違っておらず何とか2着は確保した。下見からは手が出せない馬だが、レースに行って自在性が有るのが強み。勿論ベストはマイルで、東京に使っていても案外好勝負になっていたのでは?

シャルドネゴールド

全体に馬が緩い。歩様にも力感を欠く。ゲートは五分だったが、スタート直後に引っ掛かりそうになり、抑えて後方から。行きたがったのは最初だけで、前に馬を置いて1角からはスムーズに走れていた。4角でも我慢して、直線は馬群の真ん中から伸びて来た。もう少し枠が良ければ2着有った内容。2歳時はジェネラーレウーノ、エタリオウと好勝負していた馬で、この位は走れて当然。ただ、前走阪神戦が案外だったことも確かで、現状は矯める競馬の方が良いのだろう。

グローリーヴェイズ

遮眼革。前肢にバンテージ。有る程度出来ていたが、前走から良くなった印象。急かすと引っ掛かりそうな気配も有り、ソロッと乗られて中段やや後方から。折り合いは付いていたが、4角から直線に掛けて結構待たされていた。最後の最後に伸びて来たが、実質的に競馬が終わった後。今日は不完全燃焼の4着。ダービーは厳しくなったが、この位の距離なら古馬相手でも何とかなりそう。

メイショウテッコン

2人曳き。頬当て。前後肢にバンテージ。目の前がタニノフランケルだったが、馬振りならむしろ上。毛ヅヤも冴えて世代トップクラス。ただ、イレ込みがキツい。変に引っ掛かるのを嫌った様で、少し促してハナへ。1000m58.5秒とそれなりのペースで飛ばし、そこからは息を入れられたが、ステイフーリッシュが余裕綽々で並び掛けて来て苦しくなった。ただ、ズルズル行ってもおかしくなかった展開で掲示板は確保。馬も良いだけに何処かで一発も。

第157回天皇賞・春(GⅠ)

レインボーライン

2人曳き。馬格はない馬だが、動きがしっかりして来た。特に歩様のブレがなくなっている。ゲートが微妙に悪かったことも有って後方からジックリと。岩田騎手だけに外を回すつもりはなかった筈で最初から内ラチピッタリを走っていた。2周目の2角辺りから馬群が固まり、この時点で最内を諦めたが、各馬が早目に動く中でワンテンポ遅らせたのが正解。馬自身も少しモタれていたが、再び内へ進路を取るとラスト50mで先頭のシュヴァルグランを捕まえた。前走阪神戦が若干疑問の残る内容だったが、再度器用さを生かし切った。ただ、入線後に下馬。跛行程度とのことだが、馬が限界迄走らなくなるケースが多く、今後は厳しい。

シュヴァルグラン

2人曳き。前走阪神戦はサッパリに見えたが、まだ満点ではないにせよ、それなりに上向いた。特に毛ヅヤが良くなっている。前走阪神戦は出遅れたが、今日は好発。ただ、そのままだと外を回されそうな雰囲気も有り、少し行かせてガンコと並走。最内ではなかったが、11番枠としてはコースロスは軽微で済んだ。ただ、ヤマカツライデンが大逃げを打ち、2番手トミケンスラーヴァが全く進んで行かない為、サトノクロニクル等、我慢し切れなかった馬が次から次へ来る展開となり、早目に動かされたのが痛かった。隣のガンコが直線入口で失速する中、良く頑張っていたが、後一歩が踏ん張り切れず。とはいえ、一番強い競馬をしているのは間違いない。キタサンブラックが抜けた後で地力は十二分に証明した。

クリンチャー

3200mを意識した調整をしたとのことだが、前向きな気性は相変わらず。勿論デキは良い。出たなりで好位直後。前走阪神戦で引っ掛かっており、ソロッと乗られたが、上手く我慢して走ってくれていた。出入りの激しい展開となった中でロスのない立ち回りも出来た。2周目4角でシュヴァルグランの直後と最高の形に持ち込めたが、直線でワンパンチが足りなかった。今日の内容で勝てないのなら距離が長いという外ない。次走狙い目となるが、海外遠征とのこと。阪神2200mはベスト条件だと思うのだが...。

ミッキーロケット

-8kg。攻め強化した効果は有った。発汗こそ目立ったが、馬体が絞れて歩様に力強さが出た。珍しくゲートを五分に出て、出脚もカレンミロティックより速かった位だが、折り合い重視で急かさずクリンチャーと似た様な位置から。最内枠だったことも有り、途中下がって来る馬を捌く為に最内から離れる場面も有ったが、基本的にはコース重視で乗られた。直線向いて一瞬やったかの脚だったが、正に一瞬しかなく4着止まり。これも今日の展開で勝てないとなると距離か能力を疑うところ。ただ、馬は明らかに良くなっており、ゲートを出たのも成長しているからこそだろう。GⅡレベルなら勝てる筈。

チェスナットコート

-6kg。これも長距離仕様で馬体を絞ったクチ。ただ、まだ歩様が甘く、本格化は先。ゲートも悪かったが、出脚もサッパリで押して何とか中段。2周目から何時でも動ける位置へ持ち出しつつも、決して馬自身の手応えが良かった訳ではないのだが、直線はジワジワ伸びていた。乗り役の話ではカンカン泣きしていたとのこと。これ迄背負った中で最重量は1000万の56kg。出脚の鈍さも斤量故とのことで、今日の経験が今後に生きて来れば重賞には手が届きそう。

ガンコ

数字程大きく見せる馬ではないが、キビキビした動き。毛ヅヤもピカピカ。ヤマカツライデンの先行策に乗る形で当初は2番手。直ぐにトミケンスラーヴァが番手を取りに来て、この直後に付ける形。位置取りは悪くなかったが、このトミケンスラーヴァの動きが悪く、ヤマカツライデンを大逃げにさせる形となり、後続が早目に動いて息の入り辛い展開になってしまった。尤も、隣に居たシュヴァルグランが2着で負け過ぎ感も有る。序盤掛かり気味だったとはいえ、走っておらず、昨秋から使い詰めでバテが来ていたかも。

第25回テレビ東京杯青葉賞(GⅡ)

ゴーフォザサミット

-4kg。大分馬体がスッキリして来た。見栄えだけなら他にも良い馬は居たが、毛ヅヤも冴えてデキは悪くない。恐らくゲートを出る様になった点も成長で、今日も好発。出脚も有りそうだったが、位置取りよりもまずインへ潜りに行った結果、5,6番手辺りから。出脚を使っていないので折り合いもスムーズ。4角の手応えに余程自信が有った様でここで外へ持ち出し、直線はフラフラしたものの、ダイナミックなストライドで突き抜けた。例年の水準級は充分。今年は距離に不安が有る馬が多く、次走も圏内ということになるが、このレースで勝つと反動が出て連対止まりということが多い。如何にデキを維持出来るかが鍵となる。

エタリオウ

2人曳き。遮眼革。-6kg。元々小柄なだけにあまり減って欲しくないところ。少しテンション高いのもマイナス。ゲートが若干分が悪く、少しだけ出して好位。この辺りの出脚は速かったが、出した分だけ序盤は掛かり気味だった。折り合いは2角辺りで付いた。3角手前でサトノソルタスが動き、叩かれるのを嫌ってこの馬も早目の進出となったが、結果的に少し早かった。坂を上る途中で先頭に立ったが、ゴーフォザサミットに並ぶ間もなくやられてしまった。ただ、そんな展開でも何とか2着粘り切ったのは評価して良い。次走もそうだが、秋の京都でもこの渋太さが生きて来そう。

スーパーフェザー

2人曳き。均整の取れた馬体で、トモのボリューム感が目立つ。気配も良かった。ゲートを五分に出て好位から。ただ、理想はゴーフォザサミットの位置が欲しかったと思うのだが、枠の並びの関係で先に入られてしまったのは結構痛かった筈。1馬身後手に回った上に道中も最内を走れなかった。4角でサトノソルタスを先に行かせてから自分のタイミングで追い出し、それなりに伸びているが、ラスト100mで甘くなった。壁がなくて力んだ部分も含めて色々言い訳は有るが、それでもゴーフォザサミットとは少し差を感じる内容。1000万から出直すことになるが、即通用と行くかどうか若干の疑問も。

モンテグロッソ

-8kg。絞って未完成感が出て来たという印象だが、気配は良い。現段階でのメイチ仕上げ。特に急かした訳ではないが、外枠でも出脚でスッと好位。道中の手応えが良く、エタリオウの進出にも待ち切れないといった雰囲気だった程だが、流石に気持ち良く行かせ過ぎた様で最後に甘くなった。とはいえ、未勝利脱出即重賞でこれだけやれれば文句なし。距離も経験の問題で何とかなる範疇で先々走って来そう。

トラストケンシン

前走中山戦より落ち着いている点は何よりだが、少し歩様が甘い。ゲートを潜りそうになっていたが、何とか五分。出脚は速そうでほぼ促すことなく2番手に取り付いた。逃げたディープインラヴとは向正面で距離を取ったが、3角から再び差を詰め、直線入口で先頭。序盤はスローだったが、各馬がロングスパートに出る先行馬にキツい展開だった中ではそれなりに踏ん張っている。これも500万に使える馬だが、楽勝レベル。

第53回サンケイスポーツ賞フローラステークス(GⅡ)

サトノワルキューレ

前後肢にバンテージ。446kgとは思えない程、馬を大きく見せる。一歩一歩に力強さが有る。ゲート内で落ち着きがなく、出遅れ1馬身不利。そのまま最後方から。1000m通過61.1秒のスローということも有って、3角から少し前と差を詰め、直線は大外。トビの大きい馬でスパッと切れる印象ではなかったが、ジワジワ伸びて捕まえた。今日はインが圧倒的有利な競馬が続いていただけにちょっとセンセーショナルな印象も。距離はもっと延びた方が良さそうで、この内容なら本番で何とかなっても不思議はない。とはいえ、2着以下は論ずるに値しないレベルだったのも確かだが。

パイオニアバイオ

+12kg。馬体増は素直に好感。もっと増えても良いが、華奢な印象が大分なくなった。気配も良かった。外のノームコアに叩かれる形になったが、出脚は有って直ぐに立て直して好位の外。折り合いも付いて、上手く外枠の不利を最小限に留めることが出来た。直線に向いても手応えは有ったが、ノームコアが中々渋太く、モタついている間にサトノワルキューレにやられてしまった。過去の競馬内容から上がり34秒台半ばがやっとの馬で、こんなモノといえばこんなモノだが、今日は馬が良くなっていただけに案外感も。ただ、血統からも分かる通り、距離延長はプラス。

ノームコア

-4kg。前走中山戦の方が馬が良かった。少し細い。歩様もブレこそ少ないが、まだ頼りない。好発。大外枠故にハナへは行けなかったが、2番手から。仕掛けている分、掛かり気味だったのは仕方がないところ。パイオニアバイオにマークされる様な形となり、直線は手応えより厳しかった筈だが、兎に角渋太かった。結果は3着でも充分評価出来る内容。オークスに使えなくなったとはいえ、今日の状態から上積みが期待出来そうになく、出走しても厳しかった筈。立て直して出て来た時が狙い目に。

サラキア

前肢にバンテージ。毛ヅヤは冴えていたが、もっと馬体が増えて欲しいところ。全体に華奢。これでもこの馬としてはマシな方だが、半馬身程出遅れ。最内枠ということで挽回が利かず、更にウスベニノキミに前をカットされ、オスカールビーが目の前で思い切り引っ張って、こちらもブレーキを踏まされる等、序盤が踏んだり蹴ったり。馬が怒ってしまっていた。直線も前の馬を捌きながらの形で、スムーズに運べずここ迄。ゲートさえ五分なら勝っていただろう。距離自体はこなせる。秋へ向けて500万からの再出発となるが、馬体さえ成長すればGⅠでも。

ファストライフ

数字はないが、コンパクトに纏まっており、細い印象はない。出遅れ1馬身不利。距離に不安が有るとのことで、そのまま後方から。折り合い面も、ソロッと乗る分には我慢して走っていた。4角でサトノワルキューレに被されて、更に外。今日の展開だとこの部分は結構痛かったが、とはいえ脚が有れば弾くことも出来た筈で、対サトノワルキューレで決め手の差を見せ付けられた格好。ただ、前述した様にイン有利な馬場状態で、500万なら充分通用。

第49回読売マイラーズカップ(GⅡ)

サングレーザー

3歳時は微妙に頼りない印象も有ったが、明らかに馬が変わって来た。ただ、多少チャカつき気味。ゲートは五分に出たが、行く気なく後方から。道中はずっとインで折り合いを付け、4角を回り切ってから外へ。モズアスコットが首の使えない馬ということも有って余計に目立っていたが、全身を使った走法で一気の伸び。走るフォームが確実に良くなった。馬場状態が良いのと、モズアスコットが引っ張ったとはいえ、レコードはお見事。このパフォーマンスなら次走も有力だが、今日はたまたま展開が向いただけで、この馬場で後方へ下げてしまう乗り役はナンセンス。

モズアスコット

マルタンガール。弾力性の有る筋肉。大分歩様が良くなって来た。ただ、これもテンション高い。意外に出脚が速く、一瞬はハナが覗いた程。好位で折り合いを付けようとして向正面迄は良かったが、3角から馬が待ちきれなくなり、特に坂の下りで行きたがって直線入口で先頭。乗り役としては追い出しを我慢していたが、最後に甘くなった。とはいえ、昨年は不器用さを感じさせた馬がむしろ機動力を見せた。明らかに馬が成長している。この雑な競馬で次走東京戦も勝てるとは思わないが、能力だけなら充分通用する。

エアスピネル

2人曳き。前後肢にバンテージ。キッチリ出来ていた。気配も良かったが...。ゲートは五分に出たが、急かすことなく中段から。これも3角で少し行きたがったクチ。人気を背負っていたことも有り、外を回して正攻法で乗られたが、前のモズアスコットに届かず、後ろのサングレーザーに差されて3着に。毎度お馴染みの詰めの甘さが露呈。昨秋は初っ端が道悪で誤魔化しが利いたが、こういった時計勝負だとボロが出る。現状、勝ち切るとなると馬場が渋って欲しいところ。尤も、馬にツキがないだけに、中々そうはならないのだろうが。

ガリバルディ

+6kg。意外に落ち着いていたが、数字分だけまだ緩い。出遅れ1馬身不利。出脚もない馬でそのまま後方から。最初からけっこう流れており、道中はズブい位の行き振りだったが、坂の頂上辺りで一瞬引っ張る場面が有ったのは痛かったかも。直線向いて前が開いていても中々エンジンが掛からなかった。とはいえ、近走の中ではマトモな内容。基本的には暖かくなる時期の方が得意としており、中京戦、新潟戦辺りでしっかり稼ぎたいところ。

ベルキャニオン

皮膚を薄く見せて現状のデキ自体が良さそう。馬の迫力という点でこのメンバーだと少し見劣るが、気合も乗っていた。ゲートが微妙に悪かったが、促してハナへ。尤も、並走していたロジクライも譲ってくれず、直ぐに番手に引く形となったが、折り合いは付いていた。直線は決め手の有る馬に屈したが、ゲートが五分でスムーズに逃げていればもう少し上位馬とは差が詰まっていた筈。ゲートは読み辛いが、スンナリ逃げた時の一発に注意。