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競馬回顧 2004年5回京都・5回東京

ジャパンカップ(GⅠ)

ゼンノロブロイ

毛ヅヤは落ちてないにせよ、天皇賞時の方が張りが良かった。縦長の平均ペースで中段位置。身上の器用さを生かすには絶好の展開だが、今日はメンバー恵まれた分を差し引いても抜け出して来る脚に強さを感じさせた。デキが多少落ち加減で、この点は微妙だが、次走は日本一器用さが要求される中山2500m。確勝か。

コスモバルク

2人曳き。馬体の張り,毛ヅヤ絶好。馬が気負わないのはデキが良いからこそだろう。戦前の報道通り控えて2番手。マグナーテンが平均ペースで引っ張り、今日は折り合いスムーズ。ただ、今日は国際GⅠ、そう甘くは無く各馬早目に来られたのだが、一旦出られたポリシーメイカーを最後差し返しての2着。何度も述べているが、馬のスケールは大した事無いにも関わらず、身体能力と根性の凄さ。相当な鍛え方をしている筈で、「強い馬作り」がスローガンのJCという観点に立ち戻ると色々考えねばならない事も。

デルタブルース

-14kg。削ってどうなるかを案じたが、意外な程好馬体。目下成長中なのだろう。デキも菊花賞以上。出遅れて後方。菊花賞のイメージからこの形は万事休すとも思えたが、インを立ち回って一頭目立つ伸び。意外性の菊花賞馬が最近のトレンドだが、この馬も該当。

ポリシーメイカー

2人曳き。シープスキンノーズバンド。スケールで差は有るが、気配は絶好。好位のインで手応え良く。流れに乗った強みをフルに生かして直線半ばで一旦は抜け出したかに見えたのだが、そこまで。パスキエ騎手、最高に乗っている筈で、今日は馬が足らなかった以外の何物でも無いだろう。

ナリタセンチュリー

2人曳き。馬体減は気にならないが、元々悪いタイプとはいえ、今季マシだった歩様が落ちて来た。好発切って、その分が何時もより前での競馬。直線外へ回し伸びそうだったが、何時もの伸びが無かった。道中落鉄していたそうで、今日は仕方無いか。

ハーツクライ

-12kg。下見からサッパリ。今季はデキが無い。道中は最後方から。荒れた内側を避け、良い所を選んで走っていたが、追ってサッパリ。まだまだ。

ハイアーゲーム

造りは今春と遜色無いが、歩様がまだ本当では無い。今日も出負けして後方から。無理せずインを立ち回る策は今の馬場状態思えば悪くないが、直線向いて前が壁。ただ、内にモタれて気味だったし、前が開いていても掲示板迄か。

ジャパンカップダート(GⅠ)

タイムパラドックス

デキそのものも良いが、今季は歩様が落ちて来ない。毎年何故かハイペースのジャパンカップダート、バラけた縦長の展開で、上手く中段のインに潜り込めた。4角もそのままインを突き、一瞬狭くなるシーンも有ったにせよ、同厩アドマイヤドンに2馬身差。バラける東京とはいえ、今まで外を回る競馬が目立っていたが、この内容。今日は新境地切り開いたといって良いだろう。

アドマイヤドン

悪くないが、前走の大井戦の方が雰囲気が有った。ゲート良くなかったが、安藤騎手、絶妙の捌きで中段の外。外々回されたとはいえ、ペース速く、展開悪くなかった筈だが、4角の手応えがとにかく悪く、ジンクラシスを交わすのがやっと。まあ、ベストはマイルで2100mはあくまで余興なのだが、それにしてもやられ過ぎ。前走がピークだったか。

ジンクライシス

デキ絶好。時々歩様の怪しくなる時が有るのだが、今日はそれも問題無し。道中は中段。1400mまでしか経験無かった馬だが、自分から動いて、一旦は2番手。アドマイヤドンにアワヤ先着かというシーン迄造り、直線手前さえ替えていれば大金星まで有っただろう。来年に期待。

トータルインパクト

シープスキンノーズバンド。遠征の分が多少緩いが、馬体は断然。スタート良く好位の外。道中手応え良く、自分の競馬は出来た筈だが、今日はハイペースに巻き込まれた分が終い伸び切れなかった。まあ、米国の馬だけに、これしか策は無いだろう。昨年の馬場ならという気もしないでも無いが、こればかりはどうしようも無い。

トップオブワールド

2人曳き。今季はデキが平凡。悪いというレベルでは無いにせよ、今春が良かっただけに不満は残る。ゲート悪くなかったが、無理せず後方から。直線は馬群へ突っ込んだが、ここまで。悪くない内容だが、パーソナルラッシュがアメリカで見せ場造って来ただけに、もう少し頑張らないと。

ユートピア

重心を高く見せる時がこの馬のダメな時なのだが、今日は首を下げて文句無し。揉まれない様に乗って我慢させると渋太い馬だが、距離を嫌って下げる策。揉まれてはいないにせよ、インでそれなりに砂は被っている筈だが、直線悪くない伸び。他所行きの競馬をデキで救った形。

ローエングリン

造りは素晴らしいが、歩様がダメ。大外枠だが、気合付けてハナへ。1000m通過59.7秒も単純に速いが、道中どうしてもムキになってしまうから終いが伸びない。ダート替わり以前の問題。

京阪杯(GⅢ)

ダイワエルシエーロ

2人曳き。中間一頓挫有ったが、ここまで待って完璧な仕上がり。思い切って逃げの手。コース形態から前が速くなり易い京都1800mだが、珍しく1000m通過60.3秒はスロー。前走と違って各馬早目に来られる事も無く、オイデオイデの大楽勝。展開は向いたが、距離を苦にしないのがこの馬の強み。来年のエリザベス女王杯辺り面白いのでは。

カンパニー

2人曳き。-16kg。極端に細くは無いのだが、気配が薄い。抑えて後方から。多少行きたがっていた様にも見えたが、直線外へ回して32.8秒の脚。大幅馬体減での好走で、次走は反動を案ずるケースだが、兄レニングラードと違ってヨレずに真っ直ぐ走っていたのは好感が持てる。

エアシェイディ

チャカつくのは何時も通りだが、まだ全体に非力。道中は中段の外。折り合い付いていたし、外から良く伸びているのだが、前も止まらなければ、カンパニーの瞬発力も強烈過ぎた。この馬自身としては悪い内容では無い。

メテオバースト

2人曳き。落ち着いていたのが何よりだし、今季好調。中段の外で掛かり気味。直線もその分が伸び切れなかった印象だが、元々が折り合いに難の有るタイプ、スローの大外枠は痛恨だった。

グレイトジャーニー

歩様の甘さ残るものの、これも今季のデキ目立つ1頭。ゲート失敗して後方からも、インを突いて悪くない伸び。非力なタイプだけにこの馬場なら外へ回す手も有った筈だが、これだけやれるのは今季余程充実しているのだろう。ゲートさえマトモなら次走チャンス。

ダンツジャッジ

2人曳き。歩様の怪しいのは以前から。太く見せるのも以前からで、馬の造りは確実に良くなっている。道中は中段のイン。この策はこの馬得意で無い筈だし、スローも向かないタイプだが、それでもここまで詰めて来た。条件好転していたとはいえ、復調窺わせる内容。もう少しだ。

エリモマキシム

歩様の硬くなり易いブライアンズタイム産駒、使って4走目で歩様が落ちて来た。出負けして中段やや後方。歩様が硬くなっている馬に、スローは向かないし、今日は走るリズムから悪かった。今後思うと、今が立て直す良い機会かも。

マイルチャンピオンシップ(GⅠ)

デュランダル

色々気を遣うところが有って多少緩い造りだが、この馬はこれで良い。例に依って後方からも、コース損嫌ってインへ入れる騎手の多い中、池添騎手、何時も通り外へ出しての追走。池添騎手曰く、追い出しを我慢したとの事だが、今日も前走同様早目に動き、直線はアッという間に先頭に立ち、後続とは2馬身差。昨年より更に今年は強くなっている印象で、それを支えているのが何処でも動ける自在性。これなら来年は2000mで更に強いデュランダルを観られそうだ。

ダンスインザムード

この馬にしては落ち着いていたし、使い詰めで歩様が落ちた以外は完璧な造り。この手の馬の外枠は中々乗り難しいのだが、丁度昨年のファインモーションのイメージで。最後も一応伸びているが、如何せん決め手が違い過ぎた。ちなみに3歳牝馬の2着はシンコウラブリイ以来だが、当時とは違ってマイル路線も牡馬一辺倒。今更ながら能力は相当。

テレグノシス

前走の方が雰囲気そのものが良かったし、歩様も多少落ち気味。例に依って後方。ただ、毎回述べている様に直線まで待たなければ動けないタイプの馬、デュランダルがこの辺りを自在に乗れる様になっているだけに、尚の事差が付いてしまう。右回りは手前の替え方もスムーズだし、東京とは違ってヨレずに真っ直ぐ走っているのだが、今日はこの差が全て。東京より直線の長い右回りのコースが有ればGⅠも勝てる筈なのだが...。

マイネルソロモン

シープスキンノーズバンド。悪いなりにも前走のイメージは維持。前走引っ掛かったイメージが有るのか、注文付けて最後方から。一応何とか折り合えていたし、この馬なりには伸びている。最後はGⅠの壁。

プリサイスマシーン

この馬なりに歩様維持しているし、何よりデキが良い。中段で馬群の中。パワータイプとはいえ、馬場の悪いところを1頭諦めずに伸びてきた姿には好感。歩様の分、コンスタントに走れるタイプでは無いだろうが、今日は中々の内容。

アドマイヤマックス

2人曳き。+10kg。とにかくデキを維持出来ない。中段の外。直線向いてダンスインザムードと同じ位置に居たが、差は歴然。多少行きたがる様なシーンが有ったにせよ、やられ過ぎで失望。

メイショウボーラー

2人曳き。+6kg。多少重いかも知れないが、気合も乗っていたし、デキだけをいえばコレ。ギャラントアローに行かせて2番手。直線向いて一旦は抜け切っているのだが、勝ち馬も強かったし、馬場もペースも味方しなかったという事。来年改めて。

ファインモーション

2人曳き。+8kg。毛ヅヤが冴えないし、歩様もイマイチ。後方のインで掛かり通し。結局、外に馬を置く形が良くないのだろう。この枠だと最後方から行くしか手が無かった。ただ、今年はとにかくデキが無い現状。伊藤雄二厩舎の手腕を以ってしてもコレなのだから、一部報道に有った引退が賢明だと思うのだが。

ラクティ

馬も目立っていたし、遠征馬に肝心な張りが有った。出遅れ。折り合いを欠いて3角では既に3番手辺りに居たが、今の京都の馬場がそれだけ悪いという事。今日は全く競馬になっていないが、目隠しをしてゲートへ入れるという話が有ったにも関わらず本番でそれをしなかったのは不可解。それが原因で出遅れたのなら何をしに日本へわざわざ来たのか...。

ギャラントアロー

-8kg。馬体絞れたが、前走の方が馬が張っていた。最内枠でも有り、思い切ってハナへ。少なくとも自分の競馬はさせて貰えたが、4角まで。デキは悪くないだけに、気持ちの問題なのだろう。

東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ)

スムースバリトン

シープスキンノーズバンド。毛ヅヤは良かったが、まだトモが甘い。出負けして後方から。スローを各馬早目に動いて前崩れになった形だが、トモが甘く一瞬の脚が無いので、直線もスムーズに外へ出せたのは大きかっただろう。シープスキンノーズバンド着用の馬で、鍛えるべきところは心身共に有る様だが、良い脚を長く使えるのは強み。

ペールギュント

-12kg。もっと絞れても良い位だが、今日は歩様が案外。位置取り気にせず前を壁にして折り合わせる形。直線、色々接触しながらも何とか抜け出して来たが、直線半ばで逆手前になってしまった。ただまあ、前回述べた様に距離はこれ以上延びない方が良いタイプだし、あれだけ行きたがりながら1800mでこれだけやれたという事を今日は評価しておきたい。

ニシノドコマデモ

気配も良かったし、馬体に張り。絶好調! 注文付けて最後方から。ただ、先々週はレニングラードを勝利に導いた横山典弘騎手、今日は下手を打ってしまった。1頭違う脚で追い込んで来ていて、明らかにこの馬が一番強い競馬。この日の10Rで同着が有りながら3連単280万馬券が出ている様に、今年は特殊な馬場で施行されているだけに、能力評価がし辛いのだが、取り敢えず今秋の東京開催に出走した2歳馬の中では一番強い筈。

エアサバス

2人曳き。多少煩かったが、この位なら個性の範囲。ただ、造りが多少幼い。向正面では中段も、徐々に前へ。直線もそれなりには来ているが、ピリッとした脚に欠ける現状。暫く掛かる筈。

マイネルハーティー

ややテンション高目も、デキは悪くない。抑えて後方。直線も最初から一番外へ。今日は結局この策が正解だったという事だが、それなりに詰めて来たのは評価して良い。マイネルラヴ産駒だが、距離も大丈夫だろう。

メガトンカフェ

2人曳き。歩様が良くなって来ない。ゲートも良くなかったが、一旦下げて外へ。直線向いて一瞬伸び掛かったのだが、手前を替えずに内へモタれてしまった。馬は良いので良くなる余地は有る筈だが、とにかく歩様が良くならない事には。

エリザベス女王杯(GⅠ)

アドマイヤグルーヴ

2人曳き。落ち着いていたし、デキも良かった。武豊騎手としては、ゲートをソロッと出したくなるタイプの馬だが、限定戦ならそんな事は考えなくて良いのだろう、今日は普通に出して中段の外。天皇賞とほぼ同じペースで競馬し易かったし、抜け出す脚も限定戦ならこんなモノだろう。武豊騎手、レース後のインタビューで「コンスタントに力を発揮出来ない点が唯一の不満」と述べていたが、今年に関してはデキに依るパフォーマンスの高低こそ有りこそすれ、それも微々たるモノ。勿論、陣営の調教技量を否定しないが、調整で何とかなる範囲には収まっている。

オースミハルカ

2人曳き。造りは大差無いが、落ち着きが出てきた。メイショウバトラーも距離に不安有り、1000m通過が61.0秒のスロー。離れた2番手でも多少行きたがっていたが、ここで我慢出来るのが今季の成長。人気馬に後方待機組が多く、そういう意味で展開ハマッた面は否めないのだが、川島信二騎手、この馬は本当に手の内に入れている様。

エルノヴァ

怪しい歩様は何時も通り。また出負けして後方。ただ、スイープトウショウがリズム崩して走っているのは対照的にこの馬は割とスムーズで、この点は乗り役の差。最後は中々の脚で詰めていて、距離延長もこの馬には良かった。

エリモピクシー

今日も歩様が良かったし、前走地味だった気配も有った。これも後方に近い位置。外へ馬を置くと良くないタイプで、道中はその通りにしていたが、直線は思い切って馬群の中へ。外が伸びる馬場状態で比較的バラけていたとはいえ、この形で伸びて来たのは収穫で、これは成長。今季は折角のデキだし、何とか形として残したいところ。

スイープトウショウ

下見はマトモなのだが...。例に依って出遅れ。前走の様なハイペースならまだ良かったが、今日はスローで流れに乗れなかった。直線も、それなりに突っ込んではいるのだが、手前を替えずに伸び切れない。デュランダルがゲート良くなって成績安定した様に、最近は追い込み馬も出ッパが重要。早くゲート再審査の呪縛から逃れないと取り返しの付かない事になってしまう。

スティルインラブ

やはり今季はデキが無いし、今日は歩様までも悪かった。前走の轍を踏まぬ様、比較的前に居たが、道中掛かり気味だったし、直線も全く反応せず。ソロソロ引退させた方が...。

京王杯2歳ステークス(GⅡ)

スキップジャック

2人曳き。馬体は大差無いが、歩様が良化。中段のインで、今の東京1400mはコレしかないという乗り方。ただ、函館戦は切れそうで切れない競馬も有っただけに、歩様が良くなったからこその結果だろう。今日は能力の指針とは成り得ないが、昨年このレースを似た様な競馬で勝ったコスモサンビームが朝日杯フューチュリティステークス勝ち。中山マイルの適性は有る筈。

キングストレイル

気性は下見からは掴めないが、まだ力が付き切っていない印象。好位で馬群の中。スローという事も有るのだが、多少掛かり気味。ただ、それよりも直線半ばで逆手前になって、馬が遊んでしまった印象。以前思えば大分マシになっているが、もうちょっとだ。

セイウンニムカウ

気配抜群! 最内枠で定跡通りにハナへ。前走かなりムキになって走っていた事を思えば、今日はかなりスムーズな逃げ。ただ、3角辺りからエーティーホーオーが引っ掛かり、これに絡まれたのは痛かった。イン絶対有利な馬場とはいえ、最後まで良く抵抗していたが...。

ダイワアプセット

テンションは高かったが、馬振りはここでも上位。好位のインで脚を矯める策。直線ギリギリ1頭分位の道は開いていたが、そこはまだキャリア1戦の馬、コジ開けて来れなかった。ただ、ここをスキップジャックが抜けて来ているだけに、ちょっと勿体無い。

マイネルレコルト

2人曳き。テンション高いのは何時も通り。出遅れて後方。直線外へ回したが、流石にこの馬場では辛い。ただ、新潟2歳ステークスとは違って、今日は遅いながらもちゃんと手前を替えていた。最後良い所まで詰めているし、ここでも互角の力量は有る筈。

KBS京都賞 ファンタジーステークス(GⅢ)

ラインクラフト

完全な実戦タイプ。トモに力が無い様に見える。新馬同様好位のインで脚を矯める策。4角で外から先頭に並び掛け、直線は放す一方。終わってみれば同じ京都1400mからの転戦組が1,2着。先週のタマモホットプレイもそうだが、京都1400mは巧者で無いと勝てない印象。見掛け強かったとはいえ、トモの甘さもネックで、坂の有る阪神のマイル戦なら嫌う手も。

モンローブロンド

前走の時計が平凡なので軽視したが、馬はデビュー時から見栄えしていた。二の脚が速く、一旦はハナを覗かせたが、控えて好位の外。ただ、直線向いたらラインクラフトにアッという間に突き放された。馬が良いので今後変わる可能性は否定しないが、現状ではアドマイヤベガ産駒に多いセンスだけの馬。

リヴァプール

切れそうな雰囲気はデビュー当時から有った。例に依って後方。直線は馬群を割ってここまで押し上げて来たが、今日の流れではどうしようも無かった。ただ、川島信二騎手、敢えて直線まで待ってから仕掛けていた。小倉で負けて、阪神と東京で勝っているのは恐らく偶然では無く、ひょっとするとコーナーで動けないタイプの馬なのかも。

ライラプス

2人曳き。馬は良いが、今日は歩様が硬かった。中段やや後方。短距離のスローは意外な程距離適性を問われる舞台で、今日の様に位置取りが悪くなると尚の事辛い。前走の半分も能力を出し切っていない印象。2000m位の馬。

エイシンハッピー

細いのは結果に影響する程では無かっただろうが、歩様の硬さは問題。向正面は後方に近い位置取りだったが、スローをこの外枠で早目に動けたのが大きい。最後もそれなりには詰めている。

ツルマルオトメ

煩いのは気にならないが、馬格の割に力強さが無い。初遮眼革でどう乗るかが見物だったが、症状同じで行きたがってしまい終い伸びず。期待外れ。

アルゼンチン共和国杯(GⅡ)

レニングラード

-12kg。これでもユッタリとした造りだが、それよりも夏の新潟で復帰以降歩様がスムーズなのが良い。道中は後方のインで、直線強引に外へ持ち出すと切れに切れた。例に依って逆手前で内にササっていたが、これも新潟記念を思えばマシになっていた。先週同様圧倒的にイン有利な馬場で、外から差し切ったのだから強いの一言。

テンジンムサシ

まず馬自体に差が無い事に驚き。歩様もキビキビとしていてデキも良かった。ゲートはまあまあだったが、注文付けて道中は最後方。直線も一番外へ出してもうちょっと。この馬もレニングラード同様逆手前で内にモタれる面が有ったが、今日はかなり強い内容。これでオープン入りだが、別定戦でもやれそう。

スーパージーン

サッカーボーイ産駒はデキの変動の少ない馬が多いのだが、この馬も好調期間が長い。ハナへは行きたくないのだろう、無理やり抑えて2番手。かなり抑えるのに苦労していたが、今日はスロー過ぎて鋭さ負け。出て行く手も無い訳では無いが、未勝利時代にハナ切って味が無かっただけに、今日の策も止むを得ないところか。

ダイタクバートラム

前走はトモが寂しく見えたが、-6kgでも今日は中身が違う。前走は逃げて話題になったが、今日は後方から。これも直線外へ回したが、変なところへ突っ込んでしまい一瞬狭くなるシーン。ただ、58.5kgで一回ブレーキ掛けてもここまで伸びて来たのは相当の地力。天皇賞3着で全国区になった馬だが、当時よりも確実に強くなっている。

マーブルチーフ

デビュー当時から非力さに泣かされて来た馬だが、今日はかなりマシな印象。中段やや後方。折り合いには不安の無い馬だが、トモが甘い分が追ってから一息。どちらかといえば平坦向き。

スウィフトカレント

2人曳き。-10kg。これは数字通りに細かった。好位の外で掛かり気味。同条件の目黒記念もそうだが、このレースは以前からちょっとでも掛かった馬は全くダメで、この段階で圏外。青葉賞でもいきたがる素振りは有ったし、下見でも多少煩かっただけに、ゲートをフワッと出すとか何かしらの工夫を見せて欲しかった。

グラスポジション

リアルシャダイ産駒だけに有る程度は仕方が無いのだが、歩様が硬い。後方の外目。仕掛けて一瞬の反応が悪いのは何時も通りだが、今日はそこからが伸びなかった。重賞の壁にブチ当たった形。