Sakura Archives

競馬回顧 2000年3回小倉・4回中山

小倉3歳ステークス(GⅢ)

リキセレナード

+10kgは太目感無し。良いところを選んでいたとはいえ、前半34.3のペースに掛かり気味。この時点で勝負あったと言って良い。ただ、全てはこの条件でのモノ。全体的なレベルの問題もあり、高く評価し辛い。

テイエムサウスポー

あくまでこのメンバーでは、というエクスキューズが付くが、今日はこの馬を一番高く評価しておく。というのは、極端に揉まれてという程では無かったにせよ、道中馬込みでの競馬。しかも、道中ノメっていたのか行きっ振りが悪い。4角外にフクれるミスもあった。そう考えれば、良く走っている。

マイネバレリーナ

各馬外を回ってはいるが、意外に探せばインでも大丈夫なもの。そのインがうまくバラけてくれたし、直線半ばで一瞬は先頭。今後どうなるかという評価はし辛いのだが、今日のところは良く走っている。

クイーンリザーブ

他馬との関係上、少し仕掛けが早すぎたか?4角回ってくる時に、テイエムサウスポー、フィールドエルフ、そしてこの馬で横並びの状態。その時、テイエムが外にフクれて、フィールドの影響で立て直す間接的な不利を受けた。ここを我慢していれば、単独3着はあった印象。

ファンドリヒカリ

思い通りの競馬は出来た筈。渋太く伸びたと受け取るか、ジリっぽいと取るかは立場に依って違うだろうが、どちらにせよあと一歩。もうちょっとペースが速くなって欲しかったかも知れぬが。

オーシャンハイ

胴長。芝もそうだが、距離伸びて良さそう。

トウジンルノワール

行けないのが誤算だったが、その理由も含めて敗因は馬場以外に求める他無いのだろう。

ツルマルボーイ

華奢に見せる。非力そうな印象でこの馬場は?

博多ステークス

トーワラノビア

ライブウィズアースにティークリッパーが絡んでハイペース。近走6F戦ばかりだっただけに、折り合い面で有り難かった。また、その影響で縦長の展開。近走不利に泣かされ続けてきただけに、この点も幸い。

ルールファスト

ジョッキーに言わせるとフロンタルアタックマークのアテが外れ、仕掛けのタイミングが遅れたとの事。とはいえ、その結果大外からの競馬。この馬場でもあり意外と伸びる。逆に思い通り乗れていた方が駄目だった確率が高い。

ライブウィズアース

マイチャネルはともかく、ティークリッパーに絡まれたのは誤算だった。しかも、内目の馬場が悪く、その意味でも逃げ馬には競馬し辛かった筈。それらを考えれば、この3着は寧ろ上々の部類。

ビッグバイキング

この馬が冴えないのは気性の問題に尽きるのだが、今日はジリながらも最後まで諦めず走っていた。今後、障害なりスプリント戦なりに使って気分転換を計らせ、それからもう一度、適距離に使ってきた時が狙い目となるだろう。

フロンタルアタック

仕上がっていた筈だが...。ただ、今日はハイペースの展開。休養前は菊花賞路線で、こういう競馬をやってこなかったのも有るだろう。これが良い眠気覚ましになれば。

ティークリッパー

一瞬の脚が無いので小回りならば前半から仕掛けてみるというのは、方法論としては正しい。ただ、ライブウィズアースが引いてくれなかったのは誤算。

阿蘇ステークス

ホクセツキング

-12kgはむしろ絞れた。一旦引いてから、向正面で外から追い上げる形。前がお互い意識過剰でそれぞれに辛い展開。従って、一番展開がハマったとも言える。しかし、戦前指摘した通り、この馬ここでは地力上位なのも確かだろう。

フサイチゴールド

向正面で5頭横並びのど真ん中。一番外のホクセツキングが最初に動いてしまった以上、包まれると戦意喪失になりかねないので仕方無く引けない展開。その割によく頑張っている。

キクノグリッター

こちらは5頭横並びの外から2番目。しかし、4角で置かれてしまった。その分脚が残って、最後フサイチゴールドにアタマ差まで盛り返したが、それでもやはり小倉では交わせない。

パワーズフォンテン

ちょっとゲート失敗したのに加えて、シアトルフレームが行く構えを見せた分、スタミナロス。向正面で一息入れたいところもシアトル以下に来られ苦しい展開。むしろ、今日はそれでも大崩れしなかった点を評価したい。

ヘッドライン

その先団5頭を見る形。結構、美味しい展開の筈だが、能力差と言わざるを得ないだろう。

西部日刊スポーツ杯

マルカキャンディ

今日はとにかく大事に乗っていた。がしかし、ここでは2枚上の地力の持ち主の筈。ユタカカガヤキと叩き合いに持ち込めた分、最後なんとか押さえ込んだが、あれが叩き合いになっていないとエイシンワンシャンの出し抜けを食らった可能性も。従って、2枚上の地力は過剰評価で、ちょっと評価を下げるべきかも。

ユタカカガヤキ

逃げた馬が普段逃げ慣れている馬ではなく、しかも人気薄なので、どうしてもスローペースで前がバラバラの展開。小倉もラスト2週故、流石に内目の馬場は悪いのだが、この前がバラバラの展開をうまく生かし、前で馬場の良いところを選んで通れた。4角では手応えが怪しかったものの、マルカキャンディに突き放されそうになるシーンをその分、もうひと伸び。

エイシンワンシャン

人気の一翼だから、マルカキャンディマークは仕方がない。しかし、最内枠。各馬マルカの周りに集まってくるのは当然の事。もともと勝負処でモタつく癖がある訳なのだし、今日は無駄に終始荒れた所を通らされただけに、もうちょっと良い乗り方があった筈。クビ+クビ差だけに尚更もったいない。

マグマノイカリ

これもマルカキャンディマークの一頭。ただ、こちらは馬場の外を走っていた。うまく、ギリギリ馬場の良いところを突いて伸びてきたがここまで。

スギノスーパーオー

これもマルカマークの一角だが、マルカが動いた時に完全について行けなかった。戦前の展開予想はこの馬がハナ。それでソコソコ人気してたのだが、やはり前で闘うべきだったのでは?

札幌記念(GⅡ)

ダイワカーリアン

前走と違って、エアギャングスターもサクラナミキオーも絡んで来ない展開。現実の2番手は掛かり気味故、後ろの方が気になるシンボリインディと能力的にここで通用しないニッポーアトアスだから、プレッシャーは皆無。この馬の場合、瞬発力不足に泣かされた面もあって、その意味である程度脚を後続に使わせるレースが合っているが、今日はもう4角で他馬を待ってから追い出す余裕。完勝。

エアギャングスター

外枠で最初から行く気が無かったのか、人気処が差し追い込みタイプで後ろを警戒していたのか、中段位置。それでも流石にヤバいと踏んで、3、4角中間から一気に動いていったが、届かずの2着。しかしながら、直線、シンボリインディと並んだシーンでは双方脚色怪しく、レガシーハンター2着とも思えたが、そこからもうひと伸び。当初、良家のおぼっちゃまの印象もここにきて大分根性を見せる様になってきた。オープン特別が限界と考えていたが、この馬の評価を上方修正していい。

レガシーハンター

こちらは何時もの後方待機策。それでも、スローを見越してこの馬にしては早めの追い出し。単に騎手が下手なのだと思うが、4角でかなり外にフクれてしまってかなりのロス。今日は前述のエアギャングスターが根性で走っていた為、並んでどうなったかは微妙にしても、際どかったのは間違い無い。それにしても良馬場の平坦は走る。

ダイワオーシュウ

この馬の菊花賞2着も最早過去の話で誰も覚えていないが、あの時はマチカネフクキタル同様にインからスルスルと抜け出しての2着。そして、2年前のアルゼンチン共和国杯で一瞬抜け出して勝ったと思ったシーンも、ソラを遣ってしまいユーセイトップランらの強襲を受け3着。結局、馬群の中で競馬させるより他無いということなのだろう。この距離だと追走に苦しむ懸念もあったが、スローでそれも問題無し。雪崩込んだだけなのは確かだが、それが出来ただけでも収穫。

シンボリインディ

2角手前辺りまで掛かり気味。一応、これを好走と見るならば終始ラチを頼って走れたのは良かったのかも。逆にこれを凡走見るならば、距離に原因ということになる。どちらにしても注文が多すぎる馬なのは間違い無い。

サクラナミキオー

この馬が後ろから行ったのは予想外。前走時の3番手からの競馬というのは展開上かなり有利な筈だっただけに尚更。今年になってからこの馬も大分変わってきていて、それでも最後まで諦めずに走ってくれているが、これで連に絡める筈はないと思うのだが...。

ファレノプシス

根本的問題としてこの馬がここで通用する程強くないと考えているのだが...。それはともかく、勝負処で前が壁になっていたのは事実。

アドマイヤコジーン

イレ込みはいつもよりマシ。ただ今日は評価が難しくて、4角抜群の手応えも伸び切れずの内容をどう受け止めるかという問題がある。1つの解釈として、距離に問題があったという説、もう1つが近走の凡走続きで馬が諦める様になってしまった説の2種類が考えられる。どちらなのかは今後次第だが、個人的には後者に見えた。

小倉日経オープン

ビハインドザマスク

今日は何時もより早く動いているのだが、例によって完勝と言える。この馬の場合そんな事は問題ではなく、スプリンターズSを使う為にローテーションが押せ押せ。今後も毎回述べる事になると思うが、9年前の悪夢は見たくない。

ラパシオン

ビハインドザマスクがちぎる展開なら話は違うのだが、同厩とは有り難いもので、ビハインドが若干可愛がってくれた。あれを一気に交わされると戦意喪失になるのだが、ゆっくり交わしてくれた分、最後まで諦めず走っての2着。

ニシオセーラム

内々の馬場は良くないので、この枠でインを通らされたのはやはり応えているし、一旦完全に抜け出したが、連対馬2頭とは内外離れた位置だっただけにソラを遣ったかも。

トーワラノビア

またしても不利。ビハインドと同じ位置にいたが、仕掛けのタイミングはこちらが後。そのビハインドのインを狙ったら、ラパシオンとの間に入ってしまい、出るに出られず。

タケイチケントウ

何時もならば4角まで諦めるのか、単にバテてしまうのかそこまでなのだが、今日は最後まで我慢して走っていた。遮眼革の効果?

TVQ杯

ゲイリーエクシード

今開催このクラスのダート1700mは強い逃げ馬がいた場合、殆ど行った行ったで決まっているが、今日の逃げ馬はそうでは無かった。それ故、出遅れても慌てず折り合いに専念。3角から動いて直線大外から中々の伸び。

トーホウアイリス

前走は後方からうまく間隙を突いてという感じだっただけに高評価出来なかったが、今日は本物。何時もより早めの競馬で、4角では手応えがロクに残っていなかった。にも関わらず、最後まで渋太く伸びて2着。高く評価したい。

ハリケンキング

相変わらず道中置かれてしまう。しかし、直線向いた時には前と10馬身位はあったが、クビ+3馬身差まで詰めてくる。中央場所の短距離の穴馬として、一度位チャンスがあるかも。

マイネルアパッシュ

まだ太いが、最後までかなり渋太く抵抗していた。先行グループの中では最先着だし、次走変わっても。

セフティージャパン

中段からソコソコ伸びているが、力不足。

トーヨーディプティ

4角勝った筈の手応えも直線半ばで脱落。距離か?

クイーンステークス(GⅢ)

トゥザヴィクトリー

普段雄大な馬体も、今日は現状目一杯の仕上げで牝馬らしい造り。道中、プリエミネンスのプレッシャーが甘く、前半1000m59.5秒。前走回顧で3角から一気に脚を使ってみてはどうかと述べたが、今日がそういう競馬。牝馬戦は極端なペースの競馬になりがちなだけに、牡馬の様な競馬をするこの馬にはこれしか手段がない。その意味では藤田騎手と鞍が合っている。

エイダイクイン

この馬、体高の低い馬なのだが、一頭だけで見るとそれを感じさせない位のバランスの良さ。ゲート失敗して後方からの競馬だが、トゥザヴィクトリーがそういうタイプなので、好位追走組は脚を変に使い、必然的に苦しくなる。その流れに乗じてうまく2着。ただ、この馬牝馬戦に滅法強い。昔、ユーセイフェアリー(92年阪神牝馬特別)がそうだったが、常に牝馬戦目標に仕上げているのだろう。

サンデーピクニック

逆にトゥザヴィクトリーに翻弄されて、この馬が好位追走で苦しくなったクチで、3角から押し通し。今日はそれが全て。国内緒戦が上がり34.2秒で当時話題だったが、この馬も一瞬の切れを武器にする馬なのだと思う。その意味に於いて道中脚を使わされるトゥザヴィクトリーの存在は厄介だが、今日あの手応えから最後まで頑張り通した内容からして、この馬がもう充分にオープンで通用することは間違い無い。

ハイフレンドコード

こちらは3番手追走も4角まで追い出しを我慢した。追って甘いのは距離面から仕方の無いところ。

ミホギャラリー

好発で一瞬2番手もスッと下げて中段のイン。この素直さは評価出来る。とはいえ、流石にオープン。そこから雪崩込むのが精一杯。

レッドチリペッパー

早く動くと良くないのも有るのだろうが、それにしても負けすぎ。出来が足らないとしか思えない。