Sakura Archives

競馬回顧 2019年3回京都

第14回ヴィクトリアマイル(GⅠ)

ノームコア

前後肢にバンテージ。この馬にしてはボリューム感の有る造り。歩様も一応は許容範囲。毛ヅヤも良かった。半馬身程出負けも、押して中段やや前辺りから。3角で若干狭くなり、少し番手が下がる場面も有ったが、あとはスムーズ。4角でラッキーライラックに付いて行って、直線はその外へ。追い出した段階では突き抜ける様な勢いではなく、ラスト300mで手前が替わって馬も苦しくなっているところをステッキを左手に持ち替えてもう一踏ん張り。今日は乗り役の勝利。ただ、馬はレース後故障判明とのこと。

プリモシーン

2人曳き。多少煩いのは毎度。シャープな造りで、如何にもディープインパクト産駒。ゲートを五分に出て中段。馬群の中だったが、ペースが速くて道中はスムーズ。直線に向いて脚力で外へ持ち出し、ラスト250m辺りで左手前になって一瞬ヨレながら、再び立て直して右手前に戻して猛追。恐らく目標としていたで有ろうラッキーライラックは捉えたが、前に1頭居た。前過ぎず、後ろ過ぎずで位置取りは完璧、直線もしっかり伸びているのだが、強いていえば鞍上の追う技術の差。少なくとも馬は責められない。

クロコスミア

-8kg。悪い時は直ぐに硬くなる馬だが、歩様が維持出来ていたのが何より。細い印象もない。好発も、行きたい馬に行かせて好位。内外の違いは有れど、これもラッキーライラックを意識して乗られた。一瞬の反応はラッキーライラックの方が鋭かったが、渋太く伸びて3着浮上。基本的に上がり33秒台の決着だと厳しい馬で、このレコードの割に上がりが掛かってくれたことが幸い。今年2走は勝負どころでスムーズさを欠く内容だったが、それでも差す競馬をしておいたのが今回に生きた印象も。

ラッキーライラック

前後肢にバンテージ。今年のメンバーなら迫力で一枚上。動きもパワフル。出脚でスッと好位。外から来た馬に一瞬だけ連られそうになっていたが、それ以外は折り合いも付いていた。直線に向いてからの反応も良く、一瞬は勝ったの場面だったが、勝ちに行った分、最後が甘くなった印象。基本的には器用さ身上の馬だが、今日はこのハイペースでそれが裏目に出た。もう少しペースが落ちる1800〜2000mの方が良いかも。

アエロリット

シープスキンノーズバンド。前後肢にバンテージ。馬に活気も有って、馬体も悪くなかった。歩様も問題はなかった。ゲート自体は出ているが、そこからの出脚がこの馬本来のモノではなく、無理矢理ハナへ。1000m通過56.1秒はそれなりに速いとはいえ、今の馬場状態でこの馬なら踏ん張り切れるペースだが、序盤のロスが痛かった。最後、ちゃんと追っていない割には良く踏ん張っている。次走も東京、Cコース替わり初っ端とこの馬が走るパターンだが、兎に角出脚が戻るかどうかに尽きる。その点で無理矢理行ったのは好結果に繋がりそうだが。

第64回京王杯スプリングカップ(GⅡ)

タワーオブロンドン

-8kg。イレ込まないのが何より。首でリズムを取って馬に集中力が有った。数字は減ったが、重量感も有る。この馬としてはゲートを出た方で、急かさず乗られて中段から。1400mなら折り合いも問題なく付く。直線向いて少し待ってから追い出したが、鞍上のステッキに応えて突き抜けた。単純に一枚力が違った印象。レコードも馬場が良過ぎるだけ。マイルも一応こなせるので次走も圏内だが、今日のメンバーで勝ってもあまり能力の証明にはならないところ。要は距離よりも相手関係。

リナーテ

毛ヅヤが冴えて、研ぎ澄まされた馬体。この馬としてはゲートを出た方だが、トゥザクラウンが外へ寄せて来て、少し挟まれる場面。そこから立て直して中段から。道中の折り合いは付いていた。これも追い出しを我慢していたクチで、実質ラスト400mの競馬。少しエンジンが掛かる迄に時間が掛かったが、ラスト100mの伸びが強烈で2着浮上。前走京都戦もそうだが、脚の使いどころが難しいタイプで今日は上手く行った。ただ、以前よりゲートが安定して前に行ける様になったのは大きい。

ロジクライ

シープスキンノーズバンド。キッチリ出来ていた。暖かくなって毛ヅヤも良くなっており、前走中京戦以上。少し出して好位から。前述した様に、好発のトゥザクラウンが妙に外へヨレてくれたお陰で、内に進路が有り、上手くインへ潜り込めた。出した分なのか、この馬としては行きたがっていた様にも見えた。追ってからの反応も決して良い様に見えなかったが、そもそも前も開いて居らず、前が開いたラスト300m辺りからジワジワ伸びて3着。堅実なのは確かだが、今日の様な決め手勝負になると分が悪いところ。

トゥザクラウン

-8kg。この一族に有り勝ちな頭の高さがないのは好感。ただ、数字分だけ腹回りが寂しい印象も。好発も、外から徹底先行の構えで行ったブロワとそれに付いて行ったダイメイフジに行かせて3番手から。ペースはソコソコ速かったとはいえ、今週は馬場も絶好であくまで平均ペース。道中は折り合いも付いて、追ってからの反応も鋭かったが、如何せん抜け切ってから頭が上がって甘くなってしまった。今回から遮眼革を外したが、折り合い面や反応で良い方に出たものの、終いの粘りという点では悪い方に出たかも。重賞でも力は充分足りそうだが。

キャナルストリート

下見は最後方を周回も、落ち着いていた。馬体も悪くないが、短距離だけにもっと迫力は欲しいところ。この馬の出脚でジワッと行かせて好位から。折り合いは多少行きたがる場面は有ったが、引っ掛かる程ではなかった。直線はタワーオブロンドンとの併せ馬。負けたのは決め手の差という以外にない。それでも堅実は堅実。重賞となるとワンパンチ足りないにせよ、オープン特別なら。

第24回NHKマイルカップ(GⅠ)

アドマイヤマーズ

2人曳き。高値安定。前走中山戦と比較すれば今日の方が落ち着いていた。踏み込みもしっかり。半馬身出遅れ。とはいえ、この馬の出脚自体が速いのと、外枠ということも有り、リカバリーが利いて中段は確保。折り合いは付いていた。内のグランアレグリアに進路を造らせない様に、ダノンチェイサーと一緒に4角を締め気味に回り、例の接触も有ったが、直線を真っ直ぐ走って突き抜けた。土曜日が悲惨な天気となり、東京にしては外有利だった感も有ったが、単純に力が一枚違った印象。今後、決め手勝負で取り溢すことは考えられるとしても、土台のしっかりした馬だけに、息の長い活躍が期待出来そう。なお、このレースに外国産馬が出走しなかったのは3回目だそうだが、今回を含めて何れもダイワメジャー産駒が勝利しているとのこと。

ケイデンスコール

-6kg。水平首で淡々と歩けていた。歩様も問題なく、前走阪神戦で気になった左右のバランスの悪さは解消出来ていた。ゲート五分も、行く気なく後方から。只管脚を矯めて、坂下迄は死んだ振り。そこから馬場の良い大外へ持ち出して実質ラスト400mの競馬。最後に伸びて2着浮上。前走は中段から運んで坂で甘くなっており、その反省を踏まえて乗ったのが今日は好結果に結び付いた。今後へ繋がる内容ではないものの、一つのパターンが掴めたのは収穫。今日は問題ない様に見えたが、左右のバランスの問題がまだ残っているなら、左回りの方が向いているということもいえる。

カテドラル

パシュファイヤー。前公使にバンテージ。馬に重量感は有るが、寸詰まりの馬で如何にも短距離馬。気配もギリギリ堪えていた。出遅れ半馬身不利。前走阪神戦同様、後方の内目で脚を矯める形。グランアレグリアが降着となった様に、アドマイヤマーズとダノンチェイサーの挙動で内は進路が殆どなく、グルーヴィット等も詰まっていた馬も多かったが、そのグルーヴィットの内が1頭だけ開いており、脚でコジ開けて来た。前走たまたま差しに回らざるを得なかったことが新味を見せる形となったが、これが合っている様。

ダノンチェイサー

まだ迫力が有るというレベルではないが、前走京都戦と比べると大分馬はしっかりして来た。首でリズムを取って気配も上々。間違っても出脚は速くなさそうだが、押して好位のイン。出した分、多少行きたがっていたが、ブレーキは利いていた。4角手前でグランアレグリアが目の前に来て、通常なら付いて行くパターンだが、今日の馬場ならと早めに動いて外から被せに行って進路を潰す策。狙いとしては良かったが、内からグランアレグリアにブツけられて万事休す。とはいえ、何とかグランアレグリアには先着したかった。前走と比較すれば大分馬も良くなっていたとはいえ、まだまだ。

グランアレグリア

2人曳き。下見は最後方を周回。馬体はこれで良いのだが、前走阪神戦で気になった歩様の硬さが更に酷くなっていた。集中力を欠いていたのも好材料ではなかった。半馬身出遅れも、出して好位。流石に掛かっていた。内へ入れて何とか宥めようとしていたが、直線向いて進路がないことに気付き、慌てて外へ持ち出したところダノンチェイサーと接触。審議、降着と最悪の結果。デキがなくて出遅れたのが惨劇を招いた。走る馬なのは間違いないが、1戦毎の消耗が大きいタイプ?

第67回京都新聞杯(GⅡ)

レッドジェニアル

2人曳き。前後肢にバンテージ。発汗目立つが、馬は垢抜けた造り。まだ腰高で全体に力が付き切っていない印象も。好発。外枠ということも有り、無理せず中段待機。引いたタイミングが早かった為、内へ潜り込めたのは大きかった。ずっと前を壁にして折り合いを付け、直線は前が開く迄待ってから追い出して突き抜けた。とはいえ、今の京都でレースの上がり3Fが35.3秒は時計を要した方で、展開がハマった感が強い。右手前で内にモタれてもいた。今日は後述する様にロジャーバローズ1頭が目立っていた競馬。馬自体が良いので先々は走って来そうだが、恐らく本格化は来年以降。

ロジャーバローズ

2人曳き。前後肢にバンテージ。-6kg。絞れたのは良い傾向。今日はイレ込みもマシ。好発、出脚もソコソコ速かった。当初はハナへ行く気がなかったものの、さりとて誰も行く気がなく、馬と喧嘩するよりはと1角で押し出される形でハナへ。それでも、行ってからも少し力んでおり、落ち着いた1000m通過地点で掛かったモズベッロに来られる不運も有ったが、そこから少しペースを上げ、直線入口で接近して来たタガノディアマンテを突き放す場面。最後は右手前で脚が上がっていたものの、何とか2着は確保した。気性的な問題を別にすれば一番強い競馬をしている。東京戦は賞金面で厳しそうだが、秋に大化けしてもおかしくない。

サトノソロモン

2人曳き。550kgの大型馬で迫力は有るが、歩様に力強さがない。出脚は大して早くなさそうだが、少し出して好位のイン。向正面で出入りの激しい展開となったが、動けないインに居た分、自然と番手が下がり、3〜4角中間では中段辺り。坂の下りの反応は決して良く見えなかったものの、前述した様に、今日は上がりの掛かる展開となり、脚を矯めていた分の3着。競った相手がナイママでは高い評価はし辛い。今日は最低でも2着が欲しかったところ。大型馬の割に力が付き切っておらず、これも成長待ち。

ナイママ

2人曳き。前肢にバンテージ。前走中山戦辺りから良い時の雰囲気が戻って来た。発汗こそ目立つものの、馬体に重量感が出て来た。これも出脚が有る訳ではないものの、押して好位のイン。好調時は機動力がウリだった馬で、今日も勝負どころの手応えはサトノソロモンよりも良かった程。追い比べで最後に甘くなったが、一時の不振は完全に脱した。馬主はこのパターンに矢鱈拘っているが、最初から中央ならニシノデイジー程度には稼いでいた感も。合理性ではなく、哲学の問題なのだろうが。

タガノディアマンテ

前肢にバンテージ。見栄えがする馬ではないが、毛ヅヤが冴えてデキ自体は良さそう。折り合い面で大事に乗られて来た馬だが、この距離だと出脚は速く、スッと好位。展開上、出入りの激しい位置で、道中力んでいた影響も有っただろうが、直線は一瞬だけロジャーバローズに迫ったものの、最後は完全に脚が上がっていた。距離も微妙に長いのだろうが、今迄差していた馬が距離延長で積極策というのはナンセンスだった。

第41回新潟大賞典(GⅢ)

メールドグラース

遮眼革。全体に筋肉が付き切っていない。もう少し落ち着きも欲しい。好発切って、出脚を使わず中段から。外枠でも馬を前に置いて折り合いも付いていた。直線は少し我慢して、追い出したのはラスト400m辺りから。新潟で手前を替えずに走り切るのは案外難しいのだが、しっかり右手前のままフォームを崩すことなく、馬場のド真ん中を突き抜けた。馬は完成途上だが、それを鞍上が上手く御した格好。今週いきなり6勝のレーン騎手だが、これで良い馬も集まる筈で、GⅠ勝っても驚けない。

ミッキースワロー

このメンバーだと単純に馬が一枚上。とはいえ、腹回りは少し余裕残し。出遅れ1馬身不利。少し促して中段やや後方から。揉まれない位置で運べたが、道中は少し掛かり気味。ただ、直線は逆に少し進路を探すのに手間取り、前が開いてからも、今度は馬の方が物見をして頭が上がっていた。メールドグラースと3.5kg差で3/4馬身差ならハンデを言い訳に出来る範疇なのだが、能力は有っても気性的若さが解消し切れない。

ロシュフォール

2人曳き。-10kg。数字は減ったが、トモのボリューム感は落ちていない。気配も良かった。ゲートは出ているものの、出脚がサッパリで後方から。直線向いても追い出しを待てるだけ待って、実質300mの競馬に持ち込んだが、最後の最後に甘くなった様にも見えた。新潟でも、上がり32.8秒で負けたら馬は責められないのだが、もう少し末脚の持続性が欲しいところ。パワーアップすれば出脚も強化される筈で、この2点が少しでもマシになれば重賞に手が届く。

ルックトゥワイス

2人曳き。この馬としては無駄肉もなく、キッチリ出来ていたが、迫力に欠く。ゲートを五分に出てジワッと中段。メールドグラースを眺めながらの追走。直線向いて少し早目に仕掛けて、メールドグラースに並び掛けるところ迄は行ったのだが、そこから相手が追い出して一瞬で突き放され、更にクリノヤマトノオーと接触したことでフラフラになっていた。その割には渋太かったということもいえるのだが...。このメンバーでも圏内とはいえ、乗り方に工夫が要る。

ブラックスピネル

遮眼革。良い時はもっと馬体に張りが有ったが、今日は腹回りがボテッと映る。最初からの決め打ちだった様で、スタート直後に接触しているのだが、それでも押してハナへ。序盤のロスが有って1000m通過60.8秒ならスローに落とせた方だろう。直線向いて一旦は突き放す形迄は造ったが、最後は決め手の差。ただ、一昨年に東京マイルを逃げ切った時が上がり32.7秒。最悪は脱したとはいえ、ちょっと衰えが来ている。

第159回天皇賞・春(GⅠ)

フィエールマン

強調点がないのは何時ものこと。普通に緩んだところがなければ力は出せる。出遅れ1馬身不利。しかし、外枠が不幸中の幸いで、徐々にリカバーして中段。この馬とて、流石に鞍上が慌てると引っ掛かるのだろうが、坂の下りでは動かない等、冷静に乗られていた。丁寧に乗れば馬群の外でも折り合いが付くのが強み。2周目の坂の下りを利して進出。グローリーヴェイズも追い掛けて来て、直線入口でハナの分だけ一瞬出られたのだが、差し返してV。実戦で余計なことをしないのがディスタンス向き。逆にいえば2400m辺りで決め手の有る馬にやられるのは致し方ないところ。秋をどう戦うかが今後の焦点。

グローリーヴェイズ

2人曳き。前肢にバンテージ。一息入ったが、前走の状態は維持。もう少し力強さが有ればベストだが、気配も良かった。ゲート五分。行かせようと思えばもうすこし前に行ける出脚が有ったが、急かす理由もなく中段で折り合いに専念。この馬自身の位置取りはずっと一緒だったが、1周目のホームでフィエールマンが前に行って、マークに切り替える形。坂の下りでフィエールマンが動いて、外から一瞬は先頭。やったかの場面だったが、相手の底力が一枚上だった。前走もそうだが、最後の踏ん張りが甘い。フィエールマン同様、競馬が上手いのは確かなのだが。

パフォーマプロミス

-8kg。絞れた分、今日の方が馬体に張りが有った。気配もこれ位なら丁度。出たなりで中段から。折り合いが怪しい分、こちらはインへ入れていた。ただ、これが今日は良いのか悪いのか、2周目の坂の下りでフィエールマンやグローリーヴェイズに被される格好になり、一瞬行き場をなくしたのだが、結果的に勝ちはなくなったものの、脚が矯まる形となり、エタリオウとの3着争いを凌ぎ切った。基本的にはカンカン泣きする馬だが、これで58kgを背負い切ったといえるかどうか微妙なところ。レース後、骨折判明ということで何時も以上に馬が頑張ったことは確かだが。

エタリオウ

2人曳き。遮眼革。馬はこれで良いが、ちょっと集中力に欠く嫌いは有った。微妙に出遅れたことも有り、腹を括って最後方待機。一時は馬群と5馬身近く離れていたが、道中はリラックスして走れていた。2周目3角手前から進出、2周4角でフィエールマンやグローリーヴェイズの直後に付けたものの、そこからの脚がなかった。ただ、これはあくまで奇襲で、コーナーで動いていては相手の土俵で闘うだけ。ドン尻から行くならイチカバチかで直線一気に賭けた方が良かった気もしないでもない。

ユーキャンスマイル

+8kg。数字は増えたが、これはこれ。しっかり踏めて悪くなかった。毛ヅヤも前走東京戦より良くなっていた。出脚もない馬だが、ゲートも微妙に悪く後方に近い位置。道中は折り合ってスムーズ。2周目4角でエタリオウの直後ならそれ程悪い位置ではないのだが、追い出すと内にモタれてどうしようもなかった。左回りの方が無難。

第26回テレビ東京杯青葉賞(GⅡ)

リオンリオン

距離適性の怪しい馬が多かった中で、スカッと見せていた。気配もこれ位なら丁度。ゲートを斜めに出そうになっていたが、鞍上が上手くバランスを取って結果的に好発。出脚も速く、そのままハナへ。1000m通過59.9秒とソコソコのペースで飛ばし、3〜4角で少しだけペースを落として息を入れたが、後続も動いて来る気配がなく、直線向いても楽々単騎。直線入口で突き放し、最後は際どくなったものの一杯一杯振り切った。展開も向いたとはいえ、出脚が有ってスタミナが有るので競馬が楽になる。次走は相手が強いのだが、先行馬が皆居なくなってしまった印象も。その分だけ有利。

ランフォザローゼズ

-6kg。首でリズムを取って気配上々。馬体も迫力が有って纏まっている。少し出して好位から。逃げるリオンリオンの2馬身後方に2頭が追走、さらに3馬身離れた位置から。尤も、後続はそこから一時10馬身近く離れていた。ただ、直線向いてエンジンが中々掛からず、伸び出してからもフラフラ。マトモに走れたら勝っていた。乗り役もステッキを左右上手く対応しており、あくまで馬の問題。道中も、折り合いというよりは、むしろオッツケ気味だった。性能そのものは高いが、道悪も有るのか、まだ馬が若いのか...。

ピースワンパラディ

落ち着いていた点は好感が持てるが、寸が詰まったマイラー体型。前述した様に前4頭が飛ばす中、出たなりで後方グループの好位、全体で中段。1角迄に少しゴチャつき、マイルからの参戦だったこの馬には最悪の形だったが、意外に折り合いが付いていた。道中はしっかりインで脚を矯めて、直線も内から渋太く伸びていた。強いていえばラスト100m辺りで手前が替わって外にモタれていた点だが、この位は経験で変わりそう。競馬が上手いのが強み。1000万から再出発だが、最低でも準オープン迄は大丈夫。

キタサンバルカン

数字の割にしっかりした馬。歩様にも力強さが有る。気配も悪くない。外枠ということも有るが、ゲートも悪く後方から。前を壁にして折り合いを付けようとしていたが、序盤は結構行きたがっていたが、向こう正面で馬が納得した様で、そこからはスムーズ。直線だけ大外へ持ち出し、前とは15馬身以上離れていたが、1頭違う脚で追い込んで来た。コーナーの反応は決して良い様に見えなかったが、末脚は非凡。まだ500万にも使える馬だが、秋に希望が持てる。

サトノラディウス

シープスキンノーズバンド。-8kg。馬体は重量感有るが、少し発汗が目立った。大外枠だったが、少し出して中段から。ただ、ランフォザローゼズ同様、道中は少しオッツケ気味。直線も伸びそうで伸びなかった。前走中山の重馬場で凡走しており、良馬場の方が良いのは間違いないが、これだけ負けると少し能力差も感じるところ。

第54回サンケイスポーツ賞フローラステークス(GⅡ)

ウィクトーリア

2人曳き。テンションが上がっていないのは救いだが、腹回りはギリギリ。歩様にもスムーズさが欲しい。若干ゲート後手、更に直ぐ内のエトワールと接触と、踏んだり蹴ったりだったが、東京2000mの内枠の利は大きく、中段やや後方辺りから。出している分、多少力むのは仕方がないところだが、インで何とか我慢させられた。ただ、この位置では道中動くに動けず、直線も進路がなくて結構待たされており、マトモに開いたのはラスト250mだったが、前と7馬身程有ったのを捕まえてしまった。単純に力が抜けていたという以外にない。ただ、競馬は明らかに下手。今年は距離に不安の有る馬が多く、ノーチャンスとはいわないが、厳しそう。

シャドウディーヴァ

前後肢にバンテージ。垢抜けた馬体。毛ヅヤも良く、デキ自体も良さそう。インのローズテソーロだけ叩いて、中段やや前辺りから。折り合いはスムーズだったが、4角で少し動くに動けない形となり、直線も結構追い出しを待たされた。ラスト300m辺りで最内が開いて、一瞬良い脚を使っているのだが、外から来たウィクトーリアには届かず。ウィクトーリアとは道中のスムーズさが全く違っており、待たされたとはいえ評価の下がる敗戦。

ジョディー

2人曳き。前後肢にバンテージ。ダイワメジャー産駒らしい馬体。気配も良かった。出脚はウインゼノビアの方が速かったが、積極的に乗られて、叩いてハナへ。1000m通過60.4秒、坂下手前迄単騎で持ったまま。そこから追い出して、良く頑張っていたが、一瞬外にヨレてシャドウディーヴァに内をスクわれたのが痛かった。止まった訳ではないものの、最後は決め手の差だろう。馬体からは距離延長を歓迎しないが、過去のレース内容からも2000mの方が競馬はし易そう。東京戦の切符は逃したが、秋には間に合う筈。

パッシングスルー

+4kg。バランスの取れた造り。歩様もスムーズ。出たなりで中段から。下見で少しテンションが上がっていた割には折り合いはスムーズ。むしろ3〜4角中間の手応えがイマイチで、手が動いていた位だったが、直線で前が開いてからはそれなりに伸びている。強いていえば手前が何度も変わっていた分の負け。どうも一瞬の決め手に欠く印象も。能力そのものはこのメンバーでも互角。まだ500万に使える馬だが、1000万でも通用する筈。

フェアリーポルカ

落ち着きが有ったのは何より。迫力はないが、それなりにメリハリの利いた造り。ゲートは出ているが、大外枠故、中段がやっと。向正面で少し番手を上げ、コーナーでは我慢とそれなりにメリハリを付けて乗られたが、一瞬勝ったかの勢いながら最後に脚が鈍った。計算して上手く乗られたと思うのだが、内枠の馬にやられてしまった格好。一番強い内容。

第50回読売マイラーズカップ(GⅡ)

ダノンプレミアム

2人曳き。このメンバーでも馬は単純に上位だが、テンション高いのも相変わらず。好発。出脚も速かったが、流石に逃げる訳にも行かず、グァンチャーレに譲っての2番手から。そのグァンチャーレとは距離を少し取って、スローに落とさせ、上がりの勝負に持ち込ませてラスト200m手前で先頭に立つとそのまま押し切った。完勝。道中でも、鞍下の発汗が目立っていた様に、気性的にはギリギリの筈だが、折り合い面もギリギリ堪えてくれるのがこの馬の長所。とはいえ、今日はスロー過ぎてマトモな競馬にならなかった感も有る。次走東京戦へ向けて、本気でアーモンドアイに勝つ気が有るならば、もう少し強気に乗っても良かった。前回中京戦で述べた様に、押し出された場合も未知数。

グァンチャーレ

-8kg。暖かくなって絞れたことも有るが、今日は良く見せた。トモの甘さも何時もよりマシ。好発。出脚はダノンプレミアムの方が速そうだが、相手が控えてくれてハナへ。開幕集の馬場で1000m60.3秒は流石に遅い。仕掛けのタイミングもゆっくりだったが、ダノンプレミアムの決め手が一枚上だった。とはいえ、2着は確保。基本的には非力な馬で、平坦の方が良いタイプだが、前走は同じ京都でも力の要る馬場での勝利。少しずつでも強くなっている。

パクスアメリカーナ

前後肢にバンテージ。-8kg。相変わらずテンションは高いが、馬はキッチリ出来ていた。一歩目が速いという訳ではなさそうだが、行き脚が付いてからは速く、スッと3番手。道中は基本的にインディチャンプと並走。同厩舎ダノンプレミアム同様、これも下見の割に実戦で折り合いが付く。道中でインに居た分、4角を勢い付けて回ったインディチャンプに直線序盤は出られたが、最後に差して3着浮上。この上がりの競馬で中々強い内容。ダノンプレミアムがもう少し早目に仕掛けていれば2着で、被害者といえなくもない。本来なら次走狙い目となるが、残念ながら故障とのこと。

インディチャンプ

+10kg。毛ヅヤが良いのは前走東京戦同様だが、数字分だけ余裕残し。良し悪しは別にして前走の方が研ぎ澄まされた印象は有った。この馬としてはゲートを出た方。出脚が速い訳ではないが、少し押したら、引っ掛かってしまい、序盤は折り合いに汲々としていた。3角で馬が納得した様で、そこからはスムーズだったが、最後の最後に甘くなった。勿体ない内容。絞れれば変わりそうだが、これで積極的に乗れなくなったのは痛い。

ストーミーシー

前肢にバンテージ。腹回りがボテッと映る。これが絞れるだけでも大分違う筈だが...。例に依って出脚がサッパリで後方に近い位置。インで脚を矯めて、前も32秒前半の脚を使っているだけに流石に届かなかったが、この馬も32.0秒とメンバー中最速。今日の状態でこれだけ走れるなら能力は秘めているといえそう。兎にも角にも馬体さえ絞れれば。