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競馬回顧 2004年2回小倉・2回新潟

函館2歳ステークス(GⅢ)

アンブロワーズ

2人曳き。-22kg。デビュー戦が実質1本の追い切り、それだけにこの中間キッチリ乗られた今回の馬体減は気にならないが、残ったモノは意外に貧相。出ッパは良くなかったが、気合付けて2番手。直線向いて外へヨレ加減だったのは頂けないが、それでもスッと反応していたし、こういう馬場への適性も有るのだろう。馬は見栄えしないので、将来性という点では疑問符も、センスと馬場適性は評価しておきたい。

ディープサマー

2人曳き。-6kg。今日の方が締まった印象も有るが、器自体に疑問。それ程ゲート良くなかったが、3角手前で動いてマクる形。こういう馬場だけに圧倒的に外有利で、今日は枠を生かしてスムーズに運べたのも大きい筈。この馬も器自体に疑問。

カシマフラワー

3連闘で+4kg。見栄えはしないが、悪くない造り。各馬押して前へ行っている中、余裕の手応えで先行。ただ、ガサが無いだけに流石にこういう馬場は辛いのか、4角からは余裕無くなって来たのだが、それでも寄られる不利を受ける位置まで居ただけでも凄い事。中々勝負強い。

オーヴェール

今日は多少太いのかも知れないが、例に依って馬は見栄えする。ゲートはそれ程悪くなかったが、今日は4角辺りまで包まれ通し。最後、良く詰めてはいるが、前で決まってしまった事も有り、今日は止むを得ないだろう。ちょっと新潟1000mで見てみたい気もするが。

エイシンホリディ

2人曳き。422kgの馬だが、馬を大きく見せ好気配。好発も、控えて好位の外。3角で外からデイープサマーに被せられ、一瞬ヒヤッとしたが、そこまでとそこからはスムーズ。ガサの無い馬だけに、今日の結果は止むを得ないだろうが、この馬体でも有り、先々走って来そう。

スキップジャック

前走は歩様が気になったが、今日はマシになっていた。中枠だけに、多少揉まれるシーンは有ったものの、3角で外へ出してからマクるディープサマーを追い掛ける様に進出。ここまでは良かったが、直線全く弾けなかった。馬場が合わないのか。

グランプリペガサス

2人曳き。サンデーサイレンスっぽさは有る。前半、行き振りの良くない馬だけに、この枠をどう乗るかがポイントだったが、無理やり仕掛けて前へ。これでかなり余計な脚を使ったし、外へ出せず直線内を突く形になってしまった。今日は競馬になっていない印象。距離延びて改めて。

関屋記念(GⅢ)

ブルーイレヴン

歩様の硬さ目立ったが、デキは良い筈。好位の外で、今日は折り合いピタリ。ただ、名古屋の吉田稔騎手、ちょっと勝ちを焦って仕掛けが早過ぎた嫌いは有るのだが、ロードフラッグ程度にここまで詰められたのは正直不満が残る。期待馬の復活と騒がれてはいるが、馬場状態を思えば時計的にも平凡で、今秋は良いお客さんになりそう。

ロードフラッグ

元々こういうタイプだが、歩様硬いし冴えない。好発も控えて、終始ブルーイレヴンをマーク。直線向いての一瞬の反応は悪かったが、ブルーイレヴンの後を追う様にジワジワ伸びて最後はクビ差。先行馬は勝手に自滅したとはいえ、基本的には追い込み利き辛い馬場状態で、今日は最高の競馬。時計勝負も向いているのだろう。

マイネルソロモン

シープスキンノーズバンド。以前程気負わなくなったが、パッとしない。後方で折り合いに専念、というよりは、折り合いに専念していたら何時の間にか後方というべきなのだろうが、一応折り合いは付いて流れには乗れた。直線は思い切って外へ出したが、それなりに差を詰めているし、悪くない内容。

トーセンダンディー

デキは文句無いが、捌きが硬い。中段の馬群の中。折り合い付いたし、直線向いて馬群の中からこの馬なりの伸び。最後は決め手の差だけに仕方が無いが、力は出し切った。

ブレイクタイム

仕上げては来たが、造りが緩慢。ウインクリューガーを行かせて2番手。展開としては絶好だが、ブルーイレヴンに並ぶ間も無く交わされた。休み明けとはいえ、不満の残る内容だが、それよりもレース後故障判明との事。

ウインクリューガー

馬の造りは悪くないが、気持ち硬い。ハナへは行ったが、内枠にも関わらず相当押していたし、今日は前半から行き振りが悪かった。追い出してからもサッパリで、やはりこういう時計勝負はダメ。

チアズブライトリー

馬のシルエットは変化無いが、ちょっと所作が硬くなった気も。前半から行き振り悪く、直線向いても全く反応しなかった。久々のマイルなのだが、新潟だけに何時も通り前半はスローな流れ。2走目の反動と見たい。

日本中央競馬会創立50周年記念 農林水産省賞典 函館記念(GⅢ)

クラフトワーク

休み明けにしては張りも有ったし、毛ヅヤも良かった。後方で折り合いに専念し、ファインモーションが外へ回したのを確認して、4角内へ。このペースの割に折り合いスムーズだった事も有るが、直線は切れに切れた。東京新聞杯の内容から、東京では直線が長過ぎる嫌いが有ったのだが、小回りでも済し崩しに脚を使わされる可能性も有った筈。その意味では、横山典弘騎手、好騎乗といえそう。

ファインモーション

2人曳き。+12kg。思いの外重目に映ったし、デキそのものも無さそう。道中は中段。下手に馬群へ入れるよりはと、外へ出しての競馬。人気だったし、この馬の場合は自力で動く競馬こそが持ち味だが、内をスクッた勝ち馬の決め手に屈する形。ハンデ差も有るが、今後を思えばデキを立て直す方が先決。

ワイルドスナイパー

2人曳き。シープスキンノーズバンド。上り馬らしい馬体の張り。ヒマラヤンブルーに譲って好位から。4角、ファインモーションが早目に来たとはいえ、必要以上に外を回ってくれただけに、自分のタイミングで仕掛けられたのも良かったのだろうが、それでもタイガーカフェを凌いだのは立派。

タイガーカフェ

トモの甘さはまだ残るが、毛ヅヤの良さは目に付いた。道中は中段。ポツンと離れた位置でスムーズに流れに乗れたが、この馬はファインモーションのマクリで早目に動かされたクチ。勿論、以前と比較すれば進境は窺えるが、重賞でとなるともうワンパンチ欲しい。

ユキノサンロイヤル

シープスキンノーズバンド。この馬なりに順当に良化。道中は無理せず後方から。直線、大外へ持ち出したが、前とは差の有る5着。やはり2000mになると成績が極端に落ちる。

ダービーレグノ

多少硬いのは何時も通りだし、馬体の張り目立った。まあ、終わってみればコーナーで動けないトニービン産駒という事になるのだろうが、それ以前に今日は新潟記念へ向けたハンデ貰いだろう。デキは良いだけに、次走改めて。

ウインシュナイト

良くは無いのだが、悪いとまでは。中段の内目。何時もはもうちょっと行き振り良い馬だが、今日はそれすら無かった。直線も全く反応せず、ソロソロ見限り時。

ヒマラヤンブルー

叩いて順当に良化。大外だけに無理には行かず2番手。意外な程、折り合いは付いている様に見えたが、この馬この形は味が無いのだろう。追っての切れを欠いた。やはり理想はハナ。

テレビ西日本賞 北九州記念(GⅢ)

ダイタクバートラム

トモが甘いのは何時も通りだが、今日は気配そのものが目立った。もっと位置取り悪くなると思ったが、ここ数走乗り続けて癖を掴んだ小牧騎手、中段やや後方に付け、4角、メイショウカイドウのマクリに乗じ、直線最後の最後で差し切った。時計そのものは、馬場が良過ぎるだけに驚きには値しないが、この馬が中距離の時計勝負に対応出来たのは収穫。

メイショウカイドウ

今日は落ち着いていた。道中は中段。折り合い付いたし、例の悪い癖を見せず4角での反応もスムーズ。最後は地力に優るダイタクバートラムだけに仕方が無いのだが、内容そのものは悪くないだろう。やはり当日輸送の無いこのコースは合うのだろうが、とはいえ昨年の小倉時は多少モタつく癖が残っていただけに、この馬自身の進歩も認めておきたい。

メイショウバトラー

多少華奢に映るが、これは何時もの事。枠は遠かったが、思い切ってハナへ。上手く単騎で行けたが、小倉大賞典の時とは相手が違っていた。当時の2着馬、オースミコスモには先着出来たし、力を出し切っての内容。今日は仕方が無い。

オースミコスモ

落ち着いているが、細く見えた方が走る嫌いも。中段のインも、ちょっとペースが遅かったか、前半は掛かり気味。ただ、3角辺りからは折り合い付いていたし、内々で立ち回る利も有っただけに、その意味では物足らない気も。牡馬相手で56kg、多少キツかったか。

ユートピア

活気有ったし、久々に良い時のこの馬。出負けも、押して好位。まあ、スムーズだったところで、という気もしないでもないのだが、4角からジリっぽくなってしまった。芝ではアテにし辛い。

ダンツジャッジ

-12kg。歩様悪くなかったし、馬も良い様に見えたが。道中中段も、終始押し通し。直線もこの馬なりに伸びてはいるのだろうが、上がりが速過ぎた。ただ、ダイタクバートラムもそういう傾向の有る馬、それだけにこの差は絶対能力の差なのだろう。

スティルインラブ

欲をいえばもうちょっと張りが欲しいが、悪くないデキ。仕掛けて2番手から。4角では既に一杯だったが、流石に牡馬相手で58kgは厳しい。先週、57kgでアドマイヤグルーヴが勝って、余計に人気になった印象も有るのだが、あれはあくまで牝馬限定戦だ。